混合複の渡辺&東野 五輪レースへ臨むカギは「平常心と人間観察?」
世界ランク3位ペア、大舞台でのメダルの期待かかる
一方、東野は、パートナーに全幅の信頼を寄せており、渡辺をひたすら褒め称えることも珍しくないが、勝負所では、自らの驚異的な反応や大胆なショットでポイントに導く頼もしさも持つ。この日は、コート外でも意外性を発揮。勝利をつかむために心がけていることを聞かれ「人間観察が好きで、道端で歩いている人を見て、この人に良いことがありますように……と思って生きている。そう考えると、自分にも良いことが返って来るんじゃないかと思って」と独特な受け答えで周囲を笑わせた。
混合ダブルスは、2020年東京五輪で複数のメダル獲得が期待されるバドミントン日本代表において、最も大きな進化を示している。日本が唯一、世界選手権のメダルを獲得していない種目だが、渡辺、東野組は、世界ランク3位。大舞台でメダルを狙える存在になった。
バドミントンは、今月29日から来年4月26日までの1年間の成績が反映される2020年4月30日付の世界ランキングによって、2020年東京五輪の出場権獲得選手が決まる。2人は、ニュージーランドオープン(4月30日開幕)から五輪出場権獲得レースに参戦する。7月のダイハツヨネックスジャパンオープンも、五輪レースの重要な一戦だ。平常心の挑戦と、幸福の輪廻で成長を続けながら、五輪レースを駆け抜ける。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)