リーグ優勝決定シリーズ第2戦

　米大リーグ・ドジャースの山本由伸投手は14日（日本時間15日）、敵地で行われたブルワーズとのリーグ優勝決定シリーズ第2戦に先発登板。9回1失点でメジャー初完投をマークし、チームを5-1の勝利に導いた。ポストシーズン（PS）の完投勝利は、球団21年ぶりの快挙。「自信を持って投げました」と111球の熱投に充実感を漂わせた。ドジャースは敵地で2連勝。16日（同17日）から舞台をロサンゼルスに移して戦う。

　初回、いきなり1番のチョウリオに先頭打者ホームランを被弾。この試合の第1球を仕留められ、いきなりリードを奪われた。しかしここから見事に立て直す。5回まで毎回走者を背負ったものの、7回まで89球と球数少なく進めた。

　8回も続投。先頭の代打コリンズを見逃し三振に仕留めると、初回に本塁打を許したチョウリオも三ゴロに打ち取るなど無失点でこの回を終えた。9回もマウンドに上がった山本は先頭打者を中飛、続くイエリッチも投ゴロに打ち取り、最後は空振り三振で完投。ドジャースを勝利に導いた。

　米スポーツ専門局「ジ・アスレチック」のドジャース番ファビアン・アルダヤ記者のXによると、ドジャースの投手がポストシーズンで完投したのは、2004年の地区シリーズでホセ・リマが達成して以来21年ぶりの快挙だった。

　山本はインタビューで「ポストシーズンは勝つことが大事。良かった」と安堵。「先に2つ取れたのは大きい。勢いに乗っているのでこのまま行きたい」と話した。

　レギュラーシーズンでは173回2/3を投げて12勝8敗、防御率2.49、201奪三振とチームのエースとして活躍。ポストシーズンでもワイルドカードシリーズのレッズ戦で7回途中2失点と好投したが、前回登板の地区シリーズ・フィリーズ戦では5回途中3失点で降板していた。敵地でのブルワーズ戦で完投し、ブルペン陣も休ませる大仕事をやってのけた。

「前回も感覚がすごく悪かったわけじゃない。しっかり練習して、自信を持ってマウンドに上がれた。練習した甲斐があった」と充実感を漂わせた。

　この試合に「1番・DH」で出場した大谷翔平投手は5打数1安打1打点。3三振を喫したものの、7回の第4打席で実に20打席ぶりの安打となる右前タイムリーを放って貢献した。