10月25日にカシメロVS亀田京之介

　ボクシングの元世界3階級制覇王者ジョンリエル・カシメロ（フィリピン）が19日、都内で会見。10月25日にキルギスのビシュケク・アリーナで亀田京之介（MR）とノンタイトル58キロ契約10回戦を行うと発表した。興行は元世界3階級王者・亀田興毅氏が設立した「SAIKOU×LUSH」で行われ、ABEMAにて全試合無料生配信の予定。戦績は36歳のカシメロが34勝（23KO）4敗1分1無効試合、26歳の京之介が15勝（9KO）5敗2分。

　カシメロは大きなサングラスをつけて会見場に登場。興毅氏と握手を交わして着席した。スマートフォンをいじっていたが、挨拶を求められると「皆さんこんにちは、来ていただいてありがとうございます」とコメント。「新しい機会を亀田さんにいただいて感謝している」とも語った。4階級制覇を目指す意欲も示し、京之介へ「いい試合になりそうなのでお互い頑張りましょう」と呼びかけた。

　京之介は「（相手は）いい選手やと思うけど、ブランク空いてる。歳も歳でしょ。名前だけはあるんでね、ここで一発かましてやろうかなと」と豪語した。対するカシメロは「枕の準備をしたほうがいい」と京之介に警告。「簡単な相手ですね」とも語った。

　京之介も「逆に枕、用意しとけよ。メガネして自信ないんか。ビビっとんねん」と応じたが、カシメロは余裕の笑みを浮かべていた。京之介は「俺も2連敗してるんで、いいところ見せられていない。俺の目標はもう一回ネリとやること。きっちり倒して、待っといてもらおうかなという感じですね」と語った。

　カシメロはIBF世界ライトフライ級やWBO世界バンタム級など世界3階級を制覇。2020年に現世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥（大橋）との対戦が決定しながら、新型コロナ禍で試合が流れた経緯もある。

　井上をしつこく挑発したほか、体重超過や規律違反などのトラブルを引き起こした“問題児”のイメージが日本ファンにはついている。24年10月にサウル・サンチェス（米国）との試合で体重超過。初回TKO勝ちしたが、日本ボクシングコミッション（JBC）から、日本への招へいを1年間停止する措置を下されていた。カシメロは約1年ぶりのリングとなる。

　亀田3兄弟の従兄弟・京之介は18年1月にプロデビュー。日本フェザー級ユース王座を21年7月に獲得した。直近2試合はルイス・ネリ、アラン・ピカソと対戦し、敗れていた。両者のランキングはカシメロがWBOスーパーバンタム級6位、IBF同級11位、京之介が東洋太平洋フェザー級10位に位置している。

　興毅氏は「お互いそれぞれ個性あるボクサー。どんな試合になるか楽しみな一戦になるんじゃないかと思う。ベストコンディションに仕上げて、いい試合をしてもらいたい」と語った。