接触、転倒…“顔面を踏まれた男”が金メダル! 3000m障害、衝撃の予選アクシデントから「災い転じて福に…」【東京世界陸上】
陸上の世界選手権東京大会第3日が15日、国立競技場で行われた。男子3000メートル障害決勝で、日本記録保持者の三浦龍司(SUBARU)が8分35秒90で8位に入った。このレースで優勝したのはジョルディ・ビーミッシュ(ニュージーランド)。13日の予選で転倒し、後続の選手に顔面を踏まれる悲運を味わった男が最後に会心の笑みを咲かせた。

東京世界陸上第3日
陸上の世界選手権東京大会第3日が15日、国立競技場で行われた。男子3000メートル障害決勝で、日本記録保持者の三浦龍司(SUBARU)が8分35秒90で8位に入った。このレースで優勝したのはジョルディ・ビーミッシュ(ニュージーランド)。13日の予選で転倒し、後続の選手に顔面を踏まれる悲運を味わった男が最後に会心の笑みを咲かせた。
超スローペースの展開。各選手が力を温存したまま、最後の1周を迎えた。三浦は大歓声に乗ってポジションを上げる。一時は3番手に浮上したが、最終障害を越えて接触もあってバランスを崩した。その瞬間、観客からは「あー!!」という悲鳴も。そんな大混戦を抜け出し、8分33秒88の先頭でゴールに飛び込んだのが、ビーミッシュだった。
レース後、振り返った一言に今大会のこの男のストーリーが集約されている。
「災い転じて福となったよ」
2日前のこと。予選のラスト1周を過ぎたところで障害を跳んだ後に転倒。後続の選手に顔面を踏まれた。しかし、すぐに立ち上がるとするすると上位に取りつき、組2着に。「どんなまくり方してくるんや」「転倒したのに2着通過えぐい モノが違う」と陸上ファンに衝撃を与えた。
しかし、本人は涼しい顔。決勝に向けて「いいものになると思うけど、あまり多くは求めたくないな。エンターテイメントが欲しいなら、身を乗り出すような体験をしたいなら、僕に任せてよ(笑)」と傷一つないドヤ顔で語っていたが、国立5万人のファンを沸かせる走りを見せた。
当時を改めて振り返る。
「正直言って、不幸に見えて幸運なことだったんだよ。あの転倒の後、とても感覚がよくなって再び走り出すのがとても簡単に感じた。より自信を与えてくれたとように思う。転倒しなかった場合よりもいい状態に感じたんだ」
逆境を受け入れ、プラスに変えるメンタリティーはまさに金メダルに相応しい。
(THE ANSWER編集部)
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