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マラソン同タイム決着、金シンブはVを「分からず」 直前コース間違いの“誤算”は「サプライズ(笑)」【東京世界陸上】

陸上の世界選手権東京大会第3日が15日に行われ、国立競技場発着のコースで争う男子マラソンは2時間9分48秒の同タイム決着となる大激戦で、シンブ(タンザニア)が制し、ペトロス(ドイツ)が銀メダルだった。

男子マラソン、金メダルを獲得したシンブ【写真:中戸川知世】
男子マラソン、金メダルを獲得したシンブ【写真:中戸川知世】

東京世界陸上第3日

 陸上の世界選手権東京大会第3日が15日に行われ、国立競技場発着のコースで争う男子マラソンは2時間9分48秒の同タイム決着となる大激戦で、シンブ(タンザニア)が制し、ペトロス(ドイツ)が銀メダルだった。

 42.195キロ走って衝撃の結末が待っていた。

 トラック勝負に持ち込まれた金メダル争い。先にスパートしたペトロスが先頭で最後の直線に入ったが、諦めないシンブが猛追。並んでゴールに飛び込んだ。2時間9分48秒の同タイムだったが着差ありで、軍配はシンブに上がった。

 シンブがさらに凄いのは国立競技場に入る直前、コースを間違えかけたところ。左に曲がって会場に入るはずが、まっすぐ行きかけ、コースロスが発生。3人の集団でここから一度離されかけた。

 しかし、トラック勝負で大逆転。凄まじい執念だった。レース後、ミックスゾーンに現れたシンブは「わからなかったよ。でもスクリーンを見たらフィニッシュのシーンが映っていて『フー! 私がチャンピオンだ!』とわかったよ(笑)」と打ち明けた。

「フィニッシュの時には、疲れを感じていたけど、同時に幸せも感じていた。だから祝って、祝って祝ったよ」

 ゴールの前の混戦については「ああ、本当にハードだった」と回顧。「みんな本当に強くて、みんなが前に進もうとしていた。全員が優勝に向けて準備できていたと思う」と振り返った。

 コースを間違えかけたことについては「係員の持っていたサインが見えなかったんだ」と説明。「見たら『あれ、これがスタジアムじゃないか』って(笑) サプライズだったよ」と笑って振り返った。

(THE ANSWER編集部)


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