平成初&有終Vの東邦、30年前の決勝プレーバック 元木ら号泣、劇的すぎる結末とは…
選抜史に残るあまりに劇的な結末
優勝を争う相手はスター軍団でV候補の呼び声高かった上宮(大阪)。超高校級スラッガーとしてアイドル的な人気を集めた元木大介(巨人)を筆頭に、種田仁(中日)、小野寺在二郎(ロッテ)、宮田正直(ダイエー)ら後にプロ入りする選手がずらり。前評判の高かったチーム同士の一戦は両先発が譲らない投手戦となった。
1-1のまま延長戦に突入。10回表に上宮が1点を勝ち越し。その裏の東邦は2死走者なしと追い込まれる。
だが、ここから驚異の粘りを見せて一、二塁に。3番打者・原の中前打で同点に追いつくと、二塁をオーバーランしていた一塁走者を挟もうとした上宮の守備に乱れが……。挟殺プレーで三塁の種田の二塁送球が乱れ、カバーに入っていた右翼手も処理できず外野を転々。一塁走者も生還し、劇的な逆転サヨナラ勝ちとなった。
元木ら上宮の選手は泣き崩れ、しばらく立ち上がれなかった。平成最初の優勝校が決定した瞬間だった。
あれから30年、平成の最初と最後を締めくくった東邦。数々の歴史が生まれた平成選抜史の最後に、新たな1ページを書き加えた。
(THE ANSWER編集部)