甲子園決勝中に沖縄で“異変” 街から人が、国道58号から車が消える…店は“試合中休業”の貼り紙
第107回全国高校野球選手権大会は23日、兵庫県の阪神甲子園球場で決勝を行い、沖縄尚学が3-1で日大三を下し、夏の甲子園で初優勝を達成した。春のセンバツを含めると、日本一は通算3度目。沖縄勢の夏の甲子園優勝は興南が春夏連覇を達成した2010年以来、15年ぶり2度目の快挙となる。熱戦が展開された2時間2分の間、沖縄の街中からは人と車が激減。場所によっては「消えた」と感じるほど。対照的に、パブリックビューイングが実施された商店街や沖縄尚学の校舎内は興奮の渦に包まれた。

沖縄尚学に県民は釘付け、学校の講堂は生徒ら大興奮
第107回全国高校野球選手権大会は23日、兵庫県の阪神甲子園球場で決勝を行い、沖縄尚学が3-1で日大三を下し、夏の甲子園で初優勝を達成した。春のセンバツを含めると、日本一は通算3度目。沖縄勢の夏の甲子園優勝は興南が春夏連覇を達成した2010年以来、15年ぶり2度目の快挙となる。熱戦が展開された2時間2分の間、沖縄の街中からは人と車が激減。場所によっては「消えた」と感じるほど。対照的に、パブリックビューイングが実施された商店街や沖縄尚学の校舎内は興奮の渦に包まれた。
「キンッ」――。数百人で埋め尽くされた沖縄尚学の5階講堂から、一瞬、音が消えた。プロジェクターの大画面に映る2年生エースの末吉良丞が、最後の打者をショートゴロに打ち取って併殺を完成させ、優勝が決まる。
「よっしゃー!」
「やったー!」
堰を切ったように歓声が爆発。感動の涙を流す生徒、抱き合って喜び合う大人たち。プロジェクターの横には、「全国制覇おめでとう」と赤字で記された縦幕が掲げられ、遠く甲子園からもたらされた歓喜は、当分の間、収まることはなかった。

試合終盤から目頭を押さえていた沖縄尚学の1年生、市丸莉夏さんは「沖縄代表というプレッシャーの中でやり遂げてくれたことに、感謝の思いが湧きました。本当に感動しました」と晴れやかに言った。
さかのぼること、約2時間前。甲子園に決勝のプレイボールを告げるサイレンが鳴り響いた頃、那覇市のビジネス街を走る両側3車線の58号線から、交通量が目に見えて減り始めていた。普段は渋滞が慢性化している地域だ。通るのはタクシーやレンタカーの「わ」「れ」ナンバーが多い。観光客がほぼ通らない場所に移動すると、ほぼ車と人が消えていた。
試合中は休業を宣言する貼り紙を掲示する店舗も。ローカル商店が並ぶ那覇市桶川の「のうれんプラザ」では、各店舗のラジオやテレビから中継の音が響き、店主と来店客が共に一喜一憂していた。
(長嶺 真輝 / Maki Nagamine)
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