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17歳・張本美和には「必修の授業だった」 中国メディアも波紋のメディカルタイムアウトを報道

卓球でシングルスのナンバーワンを決める国際大会「WTTチャンピオンズ横浜」で、早田ひな(日本生命)が取ったメディカルタイムアウトが波紋を広げている。9日の2回戦で対戦して敗れた張本美和(木下グループ)は試合後、涙ながらにルールや対応を疑問視。中国メディアは張本の卓球人生で「必修の授業だったのかもしれない」とした。

2回戦で早田ひな(手前)に敗れた張本美和【写真:西村尚己/アフロスポーツ】
2回戦で早田ひな(手前)に敗れた張本美和【写真:西村尚己/アフロスポーツ】

9日の2回戦、早田ひなとの日本人対決に敗れる

 卓球でシングルスのナンバーワンを決める国際大会「WTTチャンピオンズ横浜」で、早田ひな(日本生命)が取ったメディカルタイムアウトが波紋を広げている。9日の2回戦で対戦して敗れた張本美和(木下グループ)は試合後、涙ながらにルールや対応を疑問視。中国メディアは張本の卓球人生で「必修の授業だったのかもしれない」とした。

 早田と張本が対戦した9日の2回戦。日本人同士の試合のため、両選手ともにベンチにコーチは入らなかった。最終第5ゲーム2-4から、左腕に異変が起きた早田はタイムアウトをとり、その後にメディカルタイムアウトも取った。

 早田の左腕をマッサージしたのは、1回戦ではコーチとしてベンチに入っていた岡雄介トレーナーだった。中断後に試合が再開されると、早田が張本に逆転勝ちを収めた。

 中国メディアの新民晩報は、「17歳の張本美和はなぜ涙したのか。悔しさを乗り越えて再出発。日本の女子卓球トップ選手の意志の強さに脱帽」との見出しで記事を掲載。張本についてこう報じた。

「張本美和が4-2でリードし、試合の主導権を握ったところで、早田ひなが突然、もともと痛めていた左手首に問題が生じたとしてメディカルタイムアウトを要求した。本来であれば、医療スタッフが対応すべきだったが、実際には早田のベンチコーチが医療スタッフに代わって彼女の手首のマッサージに当たった。マッサージは5分にも及び、タイムアウトの後、早田は明らかに状態が戻り、最終的に11-7で最終ゲームを取り、8強に進んだ」

 試合後、張本は涙を流した。メディカルタイムアウトには理解を示した上で、「すごく疑問なのは、大会の方ではなく日本チームの自分のコーチが治療したこと。アドバイスだってできるかもしれない」とコメント。「審判から説明がなく、聞いたけれどちゃんとした答えが返ってこなかった」と大会側の対応にも不満を漏らしていた。

 同メディアは、「負けは負けです。相手がメディカルタイムアウトを取ってからペースを失ってしまったり、そこは反省点でした。新たな経験にはなりました」という張本のコメントも紹介した。

 その上で「17歳の張本美和にとってこれからの道のりはまだまだ長い。技術、戦術を磨くとともに、試合での適応力や精神的な調整能力を高めていくことが、更に高いレベルに達するための鍵となる。今回は疑問点の多い敗戦であったが、彼女の卓球人生においては特別な意味を持つ必修の授業だったのかもしれない」と報じた。

(THE ANSWER編集部)


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