米野球殿堂入りで大リーグ専門局に出演

　米大リーグ通算3089安打を放ったイチロー氏（マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター）は日本人初の米国野球殿堂入りし、27日（日本時間28日）にはニューヨーク州クーパーズタウンでセレモニーに臨んだ。ここで大リーグ専門番組に出演し「米国が日本の文化から学べること」として一つ、日本の伝統的スタイルを紹介している。

　イチロー氏は大リーグ専門局「MLBネットワーク」の番組「MLBナウ」に出演。公式Xに動画が公開されている。司会のブライアン・ケニー氏は「米国の野球文化が日本の野球文化からまだ学べることは何ですか？」と問いかけた。

　この質問に、イチロー氏は7秒間の沈黙の後、「今の日本の野球がどうか、僕は全然わからないんですけど……」と口を開いた。

「大事なことは先輩が後輩に伝えていく。その後輩がまた後輩に伝えていく。世代を超えて伝わっていくことがある。今はいろんな情報が簡単に入るので、分かったような気にはなれる、でも本当に伝わることがあまりない。日本には文化としてあるので、アメリカもそうあってほしいなと思います」

　またイチロー氏は、セレモニーで英語で行ったスピーチについて、何を一番伝えたかったかという問いに「この街の中に普通にいるサイズの選手が、コツコツと小さなことを続けてきたことが、結果25年たってここにいることは何かのメッセージになる。それは伝えたかったですね」と小さな努力の重要性を伝えている。