イチロー氏が米野球殿堂入り

　マリナーズなどで米大リーグで通算3089安打をマークし、アジア選手初の米野球殿堂入りを果たしたイチロー氏が27日（日本時間28日）、ニューヨーク州クーパーズタウンで表彰式典に出席した。スピーチでは時折笑いもまじえて会場を笑わせたが、殿堂入り投票で唯一自身に投票しなかった記者にも言及した。

　米専門局「MLBネットワーク」で生中継されたスピーチ。イチロー氏は笑いもまじえ、英語で堂々と語った。その中で、394人中1人だけ殿堂入り投票でイチロー氏に投票しなかった記者にも言及した。

　イチロー氏は「他の選手よりも技術が優れていたからではなく、野球が私にプロフェッショナルとは何かを教えてくれたことが、今日ここに立てている要因だと思います」とコメント。さらに「3000安打、もしくは1シーズンで262安打が記者の皆さんから評価されたということです。まあ、1人を除いてですね」と発言。会場を爆笑で包んだ。

　満票なら、史上2人目、野手では初となる選出だった。イチロー氏は1月、殿堂入り直後の会見で「ぜひ自宅に招待して一緒にお酒を飲みたいので、名乗り出てシアトルまでお越しください」と語っていた。

　今回のスピーチではその発言にも触れ「ちなみに、その記者への、私の家で夕食をともにしようという招待状の期限はすぎました」とまたもユーモアたっぷりに発言。会場からは再び笑いと拍手が起きていた。