準々決勝に続く逆転勝ち…27年ぶり春夏連覇へ夢つなぐ

　第107回全国高校野球選手権の神奈川大会は26日、横浜スタジアムで準決勝を行い、今春の選抜甲子園で優勝した横浜が立花学園に4-3で逆転勝ち。5年連続の決勝進出を決めた。序盤0-3とリードを許したが、4番打者の奥村頼人（3年）が2本塁打。中盤一気に逆転し、1998年以来となる春夏連覇へ夢をつないだ。試合後村田浩明監督は「もう免疫はたくさんついた」と口にし、決勝への意気込みを語った。

　奥村頼は0-3の4回、先頭で打席に入り中堅バックスクリーンへソロを叩きこんだ。さらに5回には2死一、三塁から右翼席へこの試合2本目となる3ラン本塁打。4-3と逆転した。9回には1死三塁のピンチでマウンドへ。三振と三ゴロでしのぎ、チームを勝利に導いた。一人舞台と言っていい大活躍だった。

　試合後、村田浩明監督は奥村頼について「今日は奥村はやれる日だと思っていました。彼はダメだった次がすごく活躍する」と苦笑い。大苦戦した平塚学園との準々決勝では先発し、1回2/3を3失点（自責2）に終わっていた。

「初めから活躍しろよと思うんですけど、すごいんですよ。なので今日はいけると思って。バッターをしっかりやればマウンドに上げると話していた。で最後、ピンチの時に神宮大会を思い出させるような投球をしてくれたので」と目じりを下げる。

　ここまで勝ち進んできたものの、打線が中々試合の主導権を握れないのが不安なようで「やっぱりもっとこう行ってほしいんですけど、軟投派の投手が結構来るので、ボールの内側を打っていこうと徹底している中で（打撃が）小さくなったりとか、ひっかけたり、合わなかったりとかして……。そこら辺の攻撃のところが冴えてこないというか」と口にする。

　それでも、勝ったことでチームの底力を証明した形に。「その難しさを超えながら勝ってきている。もう免疫はたくさんついたと思うので、あとは出し切ってない力を全力で出したい」と意気込みを口にした。