イチローに「全部忘れて元の自分に戻ってみろ」 伝説の262安打に繋がる秘話を殿堂入り元コーチが回顧
米大リーグ・マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏を現役時代に打撃コーチとして指導したポール・モリター氏が21日(日本時間22日)、MLB専門局「MLBネットワーク」の番組「MLBナウ」に登場。打者として卓越した記録を残したイチロー氏との秘話を振り返った。

殿堂入りのポール・モリター氏
米大リーグ・マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏を現役時代に打撃コーチとして指導したポール・モリター氏が21日(日本時間22日)、MLB専門局「MLBネットワーク」の番組「MLBナウ」に登場。打者として卓越した記録を残したイチロー氏との秘話を振り返った。
モリター氏は元ツインズ監督で現役時代には通算3319安打を記録。殿堂入りも果たしている。2004年、当時のゼネラルマネージャーだったパット・ギリック氏に説得され、マリナーズの打撃コーチに就任。番組内で「全体的にはあまりうまくいかなかった。でもその年、イチローを指導する機会に恵まれた」と振り返った。
マリナーズに着任すると「(首脳陣から)春季トレーニングでイチローにアプローチを少し変えて、もっと投球を見て、出塁率を上げるように話をしてほしいと相談された。イチローがより上達するために多くのことをする必要はないが、それが一つの方法だと彼らは考えていた」と回顧した。
しかし、シーズンが開幕してもなかなか成果は出なかった。「それで私は彼を呼び寄せて、『なあ、春季トレーニングで話したことは全部忘れて、元の自分に戻ってみろ』と言ったのを覚えている」とモリター氏は説明。「そうしたら彼はその年、50本以上のヒットを放つ月が3回もあって、記録を樹立した。確か262本だったかな。その目撃者になれて本当に良かった」とイチロー氏の活躍を喜んだ。
この年、イチロー氏はメジャーの最多安打記録を塗り替える262安打をマーク。打率.372で首位打者に輝いた。モリター氏は「もう1つ奇妙なこと」として「イチローの打撃練習を見ていると右翼に450フィートのムーンショットを放つのに、試合の初スイングでは左翼にポテンヒットを打つんだ」と、練習と試合でスタイルが全然違うことに言及。当時を懐かしんでいた。
(THE ANSWER編集部)
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