選抜王者・横浜ミラクル4強! 敗戦まであと1球から逆転サヨナラ、勝者も敗者の涙の激闘 殊勲の阿部主将「打てる気しかしなかった」【高校野球】
高校野球の第107回全国選手権神奈川大会は22日、サーティーフォー保土ヶ谷球場で行われた準々決勝で、春のセンバツ王者・横浜が平塚学園に5-4で逆転サヨナラ勝ちを飾った。あと1球で敗戦という崖っぷちからミラクル決着。“怪物”松坂大輔を擁した1998年以来、27年ぶり2度目となる甲子園春夏連覇の夢に望みをつないだ。

第107回全国高校野球選手権・神奈川大会
高校野球の第107回全国選手権神奈川大会は22日、サーティーフォー保土ヶ谷球場で行われた準々決勝で、春のセンバツ王者・横浜が平塚学園に5-4で逆転サヨナラ勝ちを飾った。あと1球で敗戦という崖っぷちからミラクル決着。“怪物”松坂大輔を擁した1998年以来、27年ぶり2度目となる甲子園春夏連覇の夢に望みをつないだ。
球場に歓声と悲鳴が交錯した。3-4で迎えた9回2死二、三塁。フルカウントから主将の阿部葉太(3年)が右中間を破る逆転サヨナラの2点二塁打を放った。勝った横浜も敗れた平塚学園も選手たちが涙する激闘。まさにミラクル決着で勝敗が分かれた。
「率直に勝てて良かったというのが一番の想い」と振り返った阿部は、自身の一打について「絶対に打つ。打てる気しかしなかった。みんながつないでくれて、なんとか前の2人を返そうと思った」と胸を張った。
4点差をひっくり返す激闘だった。横浜は初回、エース・奥村頼人(3年)が先頭に二塁打を浴び、2死から4番・森春樹(3年)にタイムリーを打たれて先制点を献上した。チームとしてこの夏初失点に。さらに2回、安打2本を打たれ、2死一、二塁で村田浩明監督は早くも投手交代を決断した。
しかし、センバツ決勝の“1球リリーフ”で話題になった2番手・片山大輔(3年)が四球でピンチを拡大すると、すぐに継投した3番手・織田翔希(2年)が押し出し死球と捕逸で2点を失った。4回には7番・石塚晃世(3年)に右越え本塁打を浴び、0-4と点差を広げられた。
奮起したい打線は平塚学園のエース左腕・石塚蒼生(3年)を打ちあぐねていたが、5回に1死から織田の中越え三塁打から内野ゴロの間に1点を返す。7回に6番・池田聖摩(2年)がタイムリー。8回には2番手・山口禅(2年)を攻め、5番・小野舜友(3年)のタイムリーで1点差に迫り、なお2死満塁としたが、あと1本が出なかった。
9回も1死一、二塁とし、為永皓(3年)が右前にヒットを放ったが、右翼手・藤原レイ(3年)の好返球で本塁タッチアウト。崖っぷちに追い込まれたところで阿部のミラクル逆転タイムリーが生まれた。
横浜は昨秋に県大会、関東大会に続き、明治神宮大会を制覇。さらに春のセンバツも優勝し、無敗で秋春日本一を達成した。県大会を制した春は関東大会準決勝で専大松戸(千葉)に3-4で敗れ、公式戦の連勝は27でストップ。しかし、今夏は順当に勝ち上がっていた。
(THE ANSWER編集部)
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