打球強奪され憤然も…試合後は笑顔で対面

　米大リーグのエンゼルスは12日（日本時間13日）、敵地アストロズ戦に4-1で勝利した。2回には、マイク・トラウト外野手が一度は捕ったファウルフライを客席のファンに強奪されるという事件が発生。直後は怒りを露わにしていたが、試合後にファン親子のサインに応じるなど“神対応”を見せた。日本のファンも「カッコ良すぎるやろ」「人間性も超一流」と感激の言葉を並べている。

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　2-0の2回2死走者なし、アストロズのディアズが放った右翼ファウルゾーンへのフライをトラウトが追った。客席最前列へ落ちるかという打球へジャンプし、伸ばしたグラブで見事キャッチ。しかし、アストロズのユニホームを着た男性客が、グラブからボールをもぎ取ってしまった。男性はバツの悪そうな表情を浮かべ、判定はファウルとなった。

　トラウトは塁審に猛アピールしたものの、判定は覆らなかった。器の大きさを見せたのは試合後だ。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」のエンゼルス番サム・ブラム記者は、Xに「マイク・トラウトがファンとその息子と会った」と題して動画を公開。トラウトは男性と息子を関係者エリアで対面し、笑顔まで浮かべている。バットやサインを贈ったという。

　少年と握手を交わし、写真撮影の求めに応じたスーパースター。動画内では「あなたのリアクションが全てでした」と親子に伝えている。X上の日本ファンからも「トラウト聖人か！」「めっちゃ紳士的な対応」「人間性も超一流」「カッコ良すぎるやろトラウト兄貴！」「子供に悲しい思いをさせたくなかったんでしょね。ええ人や」と感涙した様子の声が相次いだ。

　大谷翔平投手がエンゼルス時代、兄貴分のような存在で日本人ファンの人気も高い。今回のプレー発生時は男性客が非難を浴びていたが、水に流すような振る舞いだった。この日は初回に先制の2点適時打。4-1の勝利に導く活躍だった。