ソフトボール上野由岐子が見据える46歳のロス五輪「イメージを変えたい」 新エース24歳後藤希友が追う背中「これ以上は負けられない」
ソフトボール日本代表の主力たちが、2028年ロサンゼルス五輪に向けて新たなシーズンに挑む。12日に開幕する女子ソフトボール「ニトリJDリーグ」に向けた記者会見が2日、都内で行われ、全16チームの代表選手らが出席。日本のエースに成長した後藤希友(24=戸田中央)や4度目の五輪出場を目指す上野由岐子(42=ビックカメラ)ら投手陣が、3連覇のかかる五輪への思いを口にした。

ソフトボール「ニトリJDリーグ」が12日に開幕
ソフトボール日本代表の主力たちが、2028年ロサンゼルス五輪に向けて新たなシーズンに挑む。12日に開幕する女子ソフトボール「ニトリJDリーグ」に向けた記者会見が2日、都内で行われ、全16チームの代表選手らが出席。日本のエースに成長した後藤希友(24=戸田中央)や4度目の五輪出場を目指す上野由岐子(42=ビックカメラ)ら投手陣が、3連覇のかかる五輪への思いを口にした。
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20歳で東京五輪金メダル獲得に貢献した後藤は今季、西地区のトヨタから東地区の戸田中央に移籍した。2019年にトヨタ入りし、20年に新人王を獲得。MVP、最優秀防御率などでリーグ連覇のチームを支えたが、東地区3位が最高のチームに新天地を求めた。もちろん、決断のきっかけには、見据えているロス五輪があった。
後藤「集大成としてロスを目指すと決めた時、何かを変えなければいけないと思いました。新たな挑戦がしたい。新しい環境で自分を変えたい。それが移籍のきっかけです」
昨年のパリ五輪は実施がなかったため、21年の東京から7年ぶり、27歳での2度目の大舞台になる。08年北京五輪、2日間で「413球」投げた上野は当時26歳だった。20年越しの3連覇を狙う日本代表のエースとしてのプレッシャーもある。
後藤「ロスに向けて、どういう気持ちで取り組むか。まだ、自覚が足りていない。現実逃避しているところもある。でも、逃げても逃げられない。向き合わないと。ロスまでの(JDリーグの)シーズン、世界大会にどう取り組み、自分の成長につなげるかですね」
成長するために、今オフは新たな挑戦もした。1月末に米国に渡って武者修行。米国のエースとして96年アトランタ、00年シドニー五輪を連覇し、日本リーグでも豊田自動織機の大黒柱としてMVP8回、最優秀投手賞8回、首位打者3回と活躍したミッシェル・スミス氏から指導を受けた。
後藤「自分自身を変えたいと、ずっと尊敬してきたスミスさんにマンツーマンで教わった。1週間びっしりと教わり、持ち味のコントロールもよくなった。変化球とか、新しいチャレンジも、成長して帰ってくることができた」
3番手の投手だった「前回」の東京五輪とは違う。ロスでは剛腕サウスポー、エースとしての活躍が期待される。「上野の413球」のような連投も覚悟しなければならない。そのために、ピッチングスタイルを変えることも意識する。
後藤「1大会で5試合、6試合どう投げ抜くか。相手の力量を考えてのピッチングスタイルを身につけることも大事。自分がどれだけの力量を出せば勝てるか。決して力を抜くということではないですが、自分の身を削らないスタイルも身につけたい」
新しいチームでの新シーズン。ロスに向けて、まずはリーグでの初優勝を目指す。上野のビックカメラと同じ東地区、第1節の4月13日には、いきなり対戦がある。シーズンの目標を「全試合無失点」と大きく掲げた後藤は、上野との直接対決を楽しみにする。
後藤「昨シーズンの戸田はビックカメラに3戦全敗だった。新しい選手が加わってさらに怖いチームになったけれど、これ以上は負けられない。上野さんとの対戦も楽しみ。特に、必ず勝ちたい」