角田裕毅が緊急昇格の可能性、F1レッドブルとは 莫大な資金力で頂点の歴史、V4絶対王者擁するトップチーム
自動車レース・F1のトップチームの一つであるレッドブルが揺れている。今季から抜擢した23歳のニュージーランド人ドライバー、リアム・ローソンが開幕から不振。“子チーム”であるレーシングブルズの角田裕毅が昇格する可能性が高まっていると海外メディアが一斉に報じている。現在、F1界で唯一の日本人ドライバーが移るかもしれないレッドブルとは、どんな歴史を持つチームなのか。

F1界を席巻するチーム
自動車レース・F1のトップチームの一つであるレッドブルが揺れている。今季から抜擢した23歳のニュージーランド人ドライバー、リアム・ローソンが開幕から不振。“子チーム”であるレーシングブルズの角田裕毅が昇格する可能性が高まっていると海外メディアが一斉に報じている。現在、F1界で唯一の日本人ドライバーが移るかもしれないレッドブルとは、どんな歴史を持つチームなのか。
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オーストリア資本の飲料メーカーであるレッドブルは、1990年代後半からザウバーやアロウズのスポンサーを務め、F1界との関わりをもってきた。実際にチーム運営を始めたのは2004年。スチュワートの流れをくむフォードがチームをレッドブルに売却し、レッドブル・レーシングが創立され、2005年シーズンからF1に参戦した。チーム代表は、当時31歳のクリスチャン・ホーナー氏。現在も同職を務める。
莫大な資金力を誇るレッドブルは若手ドライバーの育成に注力。そうしたドライバーに多くの実戦経験を積ませるため、2005年にはミナルディを買収。2006年からトロロッソとしてF1に参戦すると、以後スクーデリア・アルファタウリ、VISAキャッシュアップRBと名称変更を経て、今季からレーシングブルズにチーム名が変わった。“親子チーム”を持つという体制で、レッドブルは実質F1で4つのシートを保持するという一大勢力となっている。
親チームであるレッドブルはマクラーレンのトップドライバーだったデビッド・クルサードをエースとして迎え入れ、クルサードの引退後の2009年にはトロロッソのエースだったセバスチャン・ベッテルを抜擢。第3戦中国GPでチーム初優勝をもたらすと、同僚のマーク・ウェバーもドイツGPで優勝。同年はコンストラクターズ(製造者部門)で年間2位の好結果を残した。翌2010年にコンストラクターズで年間王者となり、ベッテルもドライバーとして史上最年少の年間王者に輝いた。
参入から実質6年でF1界のトップに立ったレッドブルは2010年から4年連続で年間王者。その後、マシンのレギュレーション変更などで苦戦を強いられたが、2016年にトロロッソから昇格したオランダ人のマックス・フェルスタッペンがデビュー戦でいきなり優勝の快挙。チームは2022年に年間王者の座を奪い返し、2023年と連覇。フェルスタッペンは2021年に10勝を挙げて初の年間王者となり、そこから昨季2024年まで4連覇と無類の強さを発揮している。
レッドブルのチーム体制は昨季までフェルスタッペンの2番手だったセルジオ・ペレスが不振により退団。後任に角田の名もあがる中で、RBのドライバーも務めた経験があったローソンの昇格を決定した。しかし、ローソンは今季開幕戦のオーストラリアGP決勝でリタイア、中国GPも下位に沈み、ポイントすら獲得できず、開幕2戦終了時点でシート喪失危機という状況となっている。
(THE ANSWER編集部)