Vポイント×SMBCレディス最終日

　女子ゴルフの国内ツアー・Vポイント×SMBCレディス最終日が23日、千葉・紫CCすみれC（6668ヤード、パー72）で行われ、2位に8打差の単独首位で出た吉田優利（エプソン）が通算13アンダーの独走Vを飾った。4バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの71で回り、2位に9打差の圧勝。2023年5月の国内メジャー・ワールドレディスサロンパス杯以来、1年10か月ぶりの国内ツアー通算4勝目となった。

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　吉田が首位を爆走した。8打差で出た最終日。出だしの1、2番でいきなり連続バーディーを奪った。この時点で10打差をつける独り旅。3番でボギーを叩いたが、パープレーを続け、13番パー4でも第2打をピンそばに寄せて1つ伸ばした。ショットが次々とピンを刺し、14番も連続バーディー。16番はダボだったものの余裕をもって最終18番パー5に入った。

　グリーンに登場すると、ギャラリーから拍手喝采。最後はパーで締め、手を振って歓声に応えた。グリーン周りに待機した妹の鈴、桑木志帆、安田祐香らからも祝福。地元・千葉の難関コースを制し、笑みを振りまいた。スコア提出前には所属事務所の先輩・渋野日向子とハグ。その後は渋野や穴井詩、同世代の選手たちからフラワーシャワーを浴びて祝福された。

　中継インタビューの第一声は「ありがとうございまーす！」と元気いっぱい。「一昨年に優勝してこういう機会がなかなかなかったので、凄く記憶に残る一日でした」と振り返り、妹からハグを受けたことには「トップスタートだったのでもう帰っているかと。残ってくれていて嬉しかった」と笑った。

「今日はこのフィールドで一番いいプレーをしたいと朝から思っていた。その通りはいかなくても納得のいくゴルフだった。（第2日の好プレーの要因は）ミスも許容範囲に収まったし、パットもよかった。あそこまで離せるとは思わなかったけど、本当にいいゴルフでした」

　1年10か月ぶりの優勝。道のりを振り返り「去年は米国に行って凄くいろいろと考えたり、価値観が変わったりしたのは貴重な経験。それを今年、この試合で生かせたと思う」と回顧。優勝の意味を問われると、目を潤ませ「いやぁ～、地元でもあるし、ホステス大会だし、特別な気持ち。結果で恩返ししたかったので、その通りになって嬉しいです」と感謝した。

「去年は5試合くらい日本でプレーして、今年は初めて。こういう温かい声援の中でプレーできるのはアスリートとして幸せだなって思うので、今日一日は思い出しながら寝たいと思います（笑）。やっぱり米国にいるとギャラリーがあまりいないイメージ。私を見に来てくださった方もいると思うので、そういう方に結果で恩返しできて幸せだなと思います」

　今後の目標については「今までよりも貪欲になっている。さらに上を目指したいし、米国でも結果を残せるようにしたい」と誓った。

　米ツアー本格参戦初年度の昨季はシード権を獲得できず、最終予選会（QS）に再挑戦して同ツアーの出場権を手にした。オープンウィークとなった今週は、地元・千葉開催の今大会に出場。妹の鈴とともにSMBCとスポンサー契約を結び、ホステス大会で堂々の優勝を飾った。

　国内ツアーの最大差優勝は、1996年伊藤園レディスでローラ・デービース（英国）が記録した15打。次は11打が3度あり、73年東海クラシックの樋口久子、98年伊藤園レディスの服部道子、2004年日本女子オープンの不動裕理がマークした。