大谷翔平の執刀医が明言した二刀流復活の難しさ 復帰日予想は「健全ではない。彼は他と違う」
米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手は18日、東京ドームでカブスとの開幕戦に「1番・DH」で出場し、5打数2安打で4-1の勝利に貢献した。2023年9月の右肘手術、昨年11月の左肩手術を経て、投打二刀流の復活を期す今季。執刀医のニール・エラトロッシュ医師が東京ドームで報道陣の取材に応じ、投手復帰時期の見通しを語った。

エラトロッシュ医師が東京ドームで取材対応
米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手は18日、東京ドームでカブスとの開幕戦に「1番・DH」で出場し、5打数2安打で4-1の勝利に貢献した。2023年9月の右肘手術、昨年11月の左肩手術を経て、投打二刀流の復活を期す今季。執刀医のニール・エラトロッシュ医師が東京ドームで報道陣の取材に応じ、投手復帰時期の見通しを語った。
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大谷は来日前の3月初旬、本格的な投手調整を一時中断。当初は5月頃と見込まれた投手復帰の時期が後ろ倒しになる可能性が取りざたされた。2度の右肘手術と昨年11月の左肩手術を執刀したエラトロッシュ医師は投手復帰の時期について「具体的な復帰日は設定していない。移動日もあるし、病気や寝不足になることもある。日程や時期を予想するのは健全ではないと思う」と明言しなかった。
右肘手術のリハビリ中だった昨年のワールドシリーズで左肩を亜脱臼し、手術を受けた。エラトロッシュ氏は「慎重に進めなければならない。肩が完治して、確実に正しく動けるまで待つ必要がある」と説明。左肩手術で投手復帰へのプログラムに微修正があり「彼は今、まさに我々が望んでいる状態にある。彼はとてもよくやっている」と順調ぶりを強調した。
見通しが簡単ではないのは「打者・大谷」がドジャースにとって「非常に大切な存在」だからだ。「復帰の日程を予想するのが難しいのは、他の選手はマイナーで調整させることができるが、ショウヘイの場合はそれができないからだ。彼は他の誰とも違う」。通常の投手ならリハビリに専念できるが、大谷はチームの中心打者。試合に出場しながらこなさなければならない。
復帰時期はフロントや首脳陣らと検討するが、「No.1の決定者はショウヘイだ」と大谷の意見が最優先。「彼は素晴らしい選手であり、素晴らしい患者でもある。彼はいろんなことに耳を傾けるし、我々も彼の意見に耳を傾ける」。チームも無理はさせない方針。「投手が怪我をしたからショウヘイが必要だ、とは言わない」と明かした。
復帰後も100マイル(約160.9キロ)以上の剛速球を見られるか。「私は投げられると思う。1回目のトミー・ジョン手術を受ける前は98、99マイル(約157.7~159.3キロ)ぐらいだった。手術から3年後には103マイル(約165.8キロ)を出した。不可能なことは何もないと思うよ」。何度も大谷の体にメスを入れてきた執刀医も「投手・大谷」の復活を心待ちにしていた。
(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)
