完敗7位青学大・原晋監督「スター選手が出て真剣に戦えば…」 議論呼んだ大学VS実業団の今後に危機感「この1回で終わらずに」継続熱望【エキスポ駅伝】
男子トップチームが参加する「大阪・関西万博開催記念 ACN EXPO EKIDEN 2025」(エキスポ駅伝)が16日、大阪市内の吹田市万博記念公園~関西万博会場前(7区間54.5キロ)で初開催された。実業団と大学が史上初めて相まみえた大会。トヨタ自動車が2時間32分48秒で優勝を飾り、区間順位で一度も首位を譲らず貫禄を見せつけた。2位は富士通、3位の国学院大が大学勢トップだった。箱根王者・青学大は2時間35分58秒で7位(大学勢4位)だった。

エキスポ駅伝
男子トップチームが参加する「大阪・関西万博開催記念 ACN EXPO EKIDEN 2025」(エキスポ駅伝)が16日、大阪市内の吹田市万博記念公園~関西万博会場前(7区間54.5キロ)で初開催された。実業団と大学が史上初めて相まみえた大会。トヨタ自動車が2時間32分48秒で優勝を飾り、区間順位で一度も首位を譲らず貫禄を見せつけた。2位は富士通、3位の国学院大が大学勢トップだった。箱根王者・青学大は2時間35分58秒で7位(大学勢4位)だった。
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7人中4人に1年生を起用した青学大は1区で鶴川正也(4年)が区間3位と好スタート。2区の小河原陽琉(1年)も区間3位で2位に押し上げ、3区は飯田翔大(1年)が2位を争いながら区間6位の4位でつないだ。しかし、4区で7位まで落とし、以降は上位争いに食い込めず。最終7区の中村海斗(2年)が1つ順位を上げ、大学勢4番手の7位でゴールした。
指導する原晋監督は陸上界をさらに発展させる試みとして今大会に並々ならぬ強い想いを明かしていた。実業団が辞退した際には苦言を呈したことも。レース後、原監督は「楽しかったですね。何度も言いますが、この大会を開催していただいたことの本当に本当に感謝したい。こんな素晴らしい大会で。係の皆さんのおもてなしも素晴らしかった。沿道も箱根を思い出すような人垣だった」と話した。
レースについては「1区の鶴川が3週間前に体調を崩して、1区以外を考えたが、直前に良くなってきたので起用した。ただ、箱根後に(出場レースが続いて)タメがなかったので。その中で流れを作れた。3区までは合格点を与えられる」と評価。「トヨタさんはやはりしっかりと外国人も使うし、太田君もいるし。当初の予想通り3、4区でね(勝負あった)。『こんな区間配置だと視聴率下がるぞ』と思って見てましたが(笑)、強かったと思います」と脱帽した。
史上初の大学VS実業団レース。今大会は万博開催に合わせて開催されたもので一度きりのもの。「スター選手がこの場に出てきて真剣に戦えば……スポーツというものは真剣なレースほど、人を惹きつけるものがある。より陸上界のトップランナーが大学VS実業団の対抗戦に対して、真剣に強化と普及の両方があるんだという認識を思って取り組んでいけたら。この1回で終わるのではなく、どんな形だろうと実業団VS大学の対決を日本の長距離界の柱、文化として普及・強化をしてほしい」と熱望した。
継続に向け、大学・実業団の各チームから意見・要望のアンケート実施を提案した原監督。「これから少子化で競技人口がますます減っていく。大谷翔平を見て野球やりたいじゃなく、駅伝やりたいとなるように。当事者の我々が本当に考えないと」と危機感を募らせ、「各高校や地方大会に出向くけど、10年前に比べて本当に人がいない。特に地方。選手も観客も。街にも人がいない。そうなればスポーツにも人がいない。野球、サッカーなどある中で我々を選んでもらえように魅力あることをしないと、おのずと陸上界がダメになる」と訴えた。
(THE ANSWER編集部)
