東京マラソンで争われたもう一つの日本代表 箱根を夢見た城西大OB&日立製作所社員の2人内定「デフリンピックで金メダルを」
東京マラソンが2日に行われ、「デフリンピック東京大会(11月)」の男子代表に青山拓朗(28=台東区役所)と山中孝一郎(43=東京都陸協)が内定した。日本デフ陸上競技協会が選考レースに定めた大会で、青山は2時間22分53秒、山中は2時間28分45分でゴール。選考基準の「上位2人」をクリアして代表の座を勝ち取った。

青山拓朗と山中孝一郎が東京デフリンピック代表に内定
東京マラソンが2日に行われ、「デフリンピック東京大会(11月)」の男子代表に青山拓朗(28=台東区役所)と山中孝一郎(43=東京都陸協)が内定した。日本デフ陸上競技協会が選考レースに定めた大会で、青山は2時間22分53秒、山中は2時間28分45分でゴール。選考基準の「上位2人」をクリアして代表の座を勝ち取った。
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「デフリンピック」は国際ろう者スポーツ委員会(ICSD)が主催する聴覚障がい者のための国際総合スポーツ大会。1960年に始まったパラリンピックよりも歴史は古く、第1回は1924年にパリで開催。日本初開催の東京大会は25回目で、100周年記念大会となる。
青山はこの日のコースでも走った台東区の浅草出身。「職場の方々らの応援が力になりました」。目標の2時間20分切りには届かなかったが「暑くなるのは分かっていたので、気にしていません」と手話通訳をまじえながら自己ベストの快走を笑顔で振り返った。
城西大では駅伝部に所属しながら箱根駅伝出場はかなわず。卒業後は競技を離れたが「デフ陸上を知って、復帰しました」。5000メートルを中心に活動していたが、22年にデフリンピックの東京開催が決まり「マラソンの方が注目される」と3年前からロードも始めた。
昨年台北で行われた世界選手権では7月の5000メートルと12月のマラソンで、ともに銀メダルを獲得。「デフリンピックでは金メダルをとりたい。今のままでは練習量も足りていないので、もっと走り込んで2時間15分を切りたい」と地元でのレースを楽しみに話した。