世界最高賞金レースG1サウジカップ

　海外競馬の世界最高賞金レース・G1サウジカップ（ダート1800メートル）が22日（日本時間23日）にサウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われ、日本から参戦したフォーエバーヤング（牡4・矢作）がゴール前で差し切り、海外G1初制覇を果たした。1着賞金1000万米ドル（約15億7000万円）を獲得。鞍上の坂井瑠星騎手のジョッキーカメラが公開されると、ネット上の日本人ファンはライバル馬の動きとレース後のアクションに注目。「絶望感凄い」「そりゃ出るわな」といった声が上がっている。

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　至極の動きが凝縮されていた。大外14番枠から好発を切った坂井は何度も左を確認。少しずつフォーエバーヤングを内に入れ、キックバックを受けない先行集団の3番手につけた。道中は両側からプレッシャーを受ける形。さらに4コーナーに差し掛かったところでは、G1・10勝の香港馬、ロマンチックウォリアーのジェームズ・マクドナルド騎手に“持ったまま”の手応えでかわされた。

　だが、坂井はそこでもしっかりライバルを視界に入れながら、追い出しを開始。ロマンチックウォリアーに前に入られたところで進路を外に切り替えると、馬体を少し離して懸命に追った。差し切ったゴールの瞬間は声にならない雄叫び。待っていた馬上でのインタビュアーに声を掛けられると「サンキュー！」と返した。

　公開されたジョッキーカメラの映像にはネット上の日本人ファンも「途中まで届かないじゃないかと思ったよ」「最後のあの差し返しはさすがに激熱すぎる」などと興奮が収まらない様子。「そりゃ雄叫びも出るわな」「最後サンキューって言うのカッコいい」といったレース後の坂井の気持ちを汲んだ声や「スタート後の駆け引きが伝わる映像」「最後、併せ馬にしちゃうとロマウォにも勝負根性出されちゃうから、少し離れて追うところも上手すぎる」「ブレない映像　追う時に姿勢がきれいなんだろうな」といった騎乗技術に唸る声もあった。

　一方で「最終コーナーでスルッと先頭に立つロマウォの絶望感すごい」「ロマンチックウォーリアも初ダートであれだけのレースできるのは恐ろしい」「後ろから楽な手応えでロマンチックウォリアーが出てくる時の絶望感ヤバい笑　ほんとよく差し返した！！」「ロマンチックウォリアーがスッと先頭に出てくるの、めちゃくちゃ上手くてビックリ！！」など、初ダートで死闘を演じた香港最強馬の凄さを改めて実感する声も広がっている。