金メダルの中国選手、仲間からの後押しが…

　中国・ハルビンで行われている第9回冬季アジア大会で、ショートトラックの金メダルを獲得した中国選手に対し「明らかな反則」との指摘が韓国メディアから相次いでいる。大手紙「ハンギョレ」は「金のための押し出し疑惑」という見出しで伝えた。

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　8日に行われた男子500メートル決勝で優勝したのは中国のリン・シャオジュン。ところが大手紙「ハンギョレ」など複数の韓国メディアは、レース中に同僚がリン・シャオジュンの尻に手を当て、押し出したのではないかとの疑惑を報じている。

「ハンギョレ」によれば、ゴールまで2周を残した時点で、リン・シャオジュンは韓国のパク・ジウォンと中国のスン・ルンに続く3番手だった。ここでリン・シャオジュンはコーナーで追い抜きをかけ、前に出た瞬間3位に落ちたスン・ルンに尻を強く押され、前に出たのだという。

　記事は「この時受けた力で、リン・シャオジュンは終盤にパク・ジウォンを追い越し、金メダルを奪った。韓国代表もレース後、当該場面の入った映像で分析に入った」と指摘。さらにショートトラック関係者の「中国チームから何の言葉もないのはわかっているが、これは明らかな反則だ。韓国も個人戦で同じように（選手を）押して、反則を受けた経験がある」という見方を紹介した。

　続けて国際スケート連盟の競技規則に「各選手は個人として競争しなければならない。リレーで選手が仲間から受けるプッシュ以外の、他の選手からの助けは制裁対象となる」とあることも指摘。一方で、抗議はレース終了後30分以内というルールもあり「結果は直らないようだ」としている。

　中国選手同士の出来事だが、リン・シャオジュンは韓国からの帰化選手。イム・ヒョジュンとして2018年平昌五輪では男子500メートルで銅、1500メートルで金の実績がある。