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箱根メンバー漏れ、代役の出走見届け涙…あれから1年、青学大主将・田中悠登が立てた戸塚中継所

箱根駅伝への想いを語った田中悠登【写真:主催者提供】
箱根駅伝への想いを語った田中悠登【写真:主催者提供】

塩出からタスキを受け取った今大会「青学は任せたぞ」

 今大会は田中が9区。8区の塩出からタスキを受け取ることになった。「箱根駅伝をきっかけに、塩出も青学を支える存在になってくれた。タスキをもらったときに『これからの青学は任せたぞ』という気持ちでもらうことができた」と話した。

 アンカーに繋ぐ区間。「しっかり9区で勝負を決めるんだというイメージはありました」。給水係の片山宗哉(4年)と2人でボトルをぶつけあう“乾杯”のシーンや、10区の小河原陽琉(1年)にタスキを渡す際「トップでタスキリレー!」と“セルフ実況”したことなどが話題になった。

 ただ田中は、実は10区を走りたかったという。「ずっとガッツポーズのイメージはしていた」とも明かす。

 状態の良さもあり、原晋監督からは「10区はもったいないし、9区でしっかり走ってくれ」とメッセージをもらったという。91回大会で区間賞を取った藤川拓也ら、青学の主将が9区を走るイメージもあった。

「自分が前回大会で届かなかった戸塚中継所。そこから走り出せたのは、自分の中でも昨年の悔しい気持ちを晴らすことが出来たかなと思いました」

 幼い頃は喘息持ち。「保育園の運動会も隣で見学していたような体の弱い子どもだった」と語る田中は、立派に王者・青学の主将に成長。今春から地元・福井放送のアナウンサーとして就職する。

 夢は「いつか箱根駅伝に携わって、誰かの背中をポンと押せるような実況が出来たらいい」と明かした。伝えられる側から、伝える側に回る。「まずは目の前の仕事に全力で取り組みたい。地道に、コツコツ、陸上競技で培った粘り強さがあると思うので、泥臭く新たなステージで頑張りたい」と意気込んだ。

(THE ANSWER編集部)


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