帝京大V4、指揮官も主将も男泣き 相馬監督「一人ひとり抱きしめたい」青木恵斗「人生で一番嬉しい」【ラグビー大学選手権】
ラグビーの全国大学選手権決勝が13日、東京・秩父宮ラグビー場で行われ、王者・帝京大が早大に33-15で勝利した。史上初となる2度目の4連覇を達成し、通算13度目の優勝は明大と並ぶ歴代2位。最多16度を誇る早大は5大会ぶりの日本一に届かなかった。帝京大・相馬朋和監督は「本当に素晴らしい学生たちです」と男泣き。激闘を制した選手たちを労った。
全国大学選手権決勝
ラグビーの全国大学選手権決勝が13日、東京・秩父宮ラグビー場で行われ、王者・帝京大が早大に33-15で勝利した。史上初となる2度目の4連覇を達成し、通算13度目の優勝は明大と並ぶ歴代2位。最多16度を誇る早大は5大会ぶりの日本一に届かなかった。帝京大・相馬朋和監督は「本当に素晴らしい学生たちです」と男泣き。激闘を制した選手たちを労った。
先制は王者・帝京大だ。前半5分、主将のFL青木恵斗が右サイドで相手タックルをふっ飛ばす激走。会場をどよめかせ、オフロードパスから左に繋ぐと、最後はPR森山飛翔が先制トライを決めた。CTB大町佳生のゴールで7-0。同12分には左中央残り5メートルのラックから最後は青木が中央突破。相手3人を引きずりながら強引にトライへ持ち込み、主導権を握った。
しかし、主将のHO佐藤健次を中心とする早大も0-14の前半15分、残り7メートルの左ラインアウトから中央へ。最後はFB矢崎由高がゴール右に飛び込み、7-14とした。攻撃時間を増やし、同24分に1年生SO服部亮太から最後はNO8鈴木風詩が左隅にトライ。同35分以降は自陣残り5メートルから猛攻を受けたが、固い防御で守り切り、12-14で折り返した。
後半2分、帝京大はペナルティーゴール(PG)で14-15と逆転を許したものの、直後に森山がトライ。映像判定の結果、ボールが地面につけられておらず取り消されたが、再開直後の同5分にLO本橋拓馬の正真正銘のトライで逆転。ゴールも決めた。重厚なスクラムで優位に立つ帝京大。21-15の同27分、37分にもダメ押しトライを重ね、突き放した。早大が最後に意地の攻めを見せるも、33-15でノーサイド。青木は涙を見せた。
昨年11月の対抗戦は48-17で早大が勝利。帝京大は前回大会で史上初となる2度目の3連覇を果たし、記録を更新する4連覇が懸かっていた。さらに両校主将は桐蔭学園高2、3年時に花園2連覇した元チームメイト。青木は高校から続く“個人6連覇”が期待されていた。
場内インタビューで帝京大の相馬監督は男泣き。「本当に素晴らしい学生たちです」と目を潤ませ、「選手たちの姿を見ているのが嬉しかったし、楽しかったです。よく頑張りましたよね。(選手にかけたい言葉は)言葉はいらないですよね。一人ひとり抱きしめたいです」と選手を称えた。
青木も涙が止まらず「僕自身、キャプテンをやるのが初めて。悩む時期も多かったけれど、帝京の皆が支えてくれてここに立てた。人生で一番嬉しい」と喜んだ。11月の対抗戦で敗れていたことにも触れ「同じ相手に何度も負けたくなかった。佐藤健次もいて、チームとしても個人としても勝ちたかった。一番体を張ろうと思って80分間プレーした」と語った。
早大は前回決勝に進んだ2022年度も帝京大と対戦し、20-73の決勝最多失点&最大得失点差の屈辱的大敗を喫した。今年のスローガンは「Beat Up(叩きのめす)」。日本一になった時だけ歌える第2部歌「荒ぶる」の大合唱を目指していた。
(THE ANSWER編集部)