丹羽孝希、38年ぶりメダル届かず 宿敵の世界2位に完敗、13歳張本智和に託す
卓球の世界選手権(デュッセルドルフ)は4日、男子シングルス準々決勝で世界ランキング11位の丹羽孝希(スヴェンソン)が同2位の樊振東(中国)に1-4で敗戦。勝てば、男子ダブルスに続く表彰台が確定する大一番に敗れ、日本勢では1979年平壌大会の小野誠治以来となるメダルを逃した。38年ぶりの表彰台は、この後登場する13歳・張本智和(エリートアカデミー)に託された。
男子単、20歳樊振東に1-4で8強敗退…男子複に続く今大会2個目メダルならず
卓球の世界選手権(デュッセルドルフ)は4日、男子シングルス準々決勝で世界ランキング11位の丹羽孝希(スヴェンソン)が同2位の樊振東(中国)に1-4で敗戦。勝てば、男子ダブルスに続く表彰台が確定する大一番に敗れ、日本勢では1979年平壌大会の小野誠治以来となるメダルを逃した。38年ぶりの表彰台は、この後登場する13歳・張本智和(エリートアカデミー)に託された。
躍進を続けた22歳の挑戦は、8強で阻まれた。丹羽が宿敵・樊振東に屈し、日本勢38年ぶりとなる歴史的メダル奪取はならなかった。
世界2位に完敗した。第1ゲームは相手の力強い当たりに圧倒され、立ち上がりから5連続ポイントを献上。追い上げながら9-11で落とすと、第2ゲームも7-11で連取を許した。第3ゲームは接戦に持ち込んだが、9-11で奪われた。
第4ゲームこそ11-8で奪い返したが、序盤のビハインドが響き、第5ゲームを落として終戦。相手の樊振東は、20歳ながら4月のアジア選手権を制した中国の次代のエース。丹羽にとって、前回15年大会のシングルス&ダブルス、今大会も男子ダブルス準決勝で敗れていたライバルに、またもに屈した。
「世界トップ3斬り」の再現はならなかった。
4月のアジア選手権でリオ五輪団体金メンバーの世界ランク3位・許キン(中国)を撃破し、4強入りした。一躍、世界に脚光を浴びた今大会。この日の4回戦で地元の英雄の同5位オフチャロフ(ドイツ)をフルセットで破る金星を挙げ、自身初の8強進出。中国の世界トップ3に対し、アジア選手権の再現を狙ったが、はね返された。
昨年はリオ五輪団体銀メダルに貢献。今春に明大を卒業し、スヴェンソン所属のプロ選手となった。自らを追い込み、高いレベルに身を置いた。プロとして初の世界戦で8強進出。男子ダブルスでは銅メダルを獲得し、メダルラッシュに沸いた日本勢の中でも、鮮烈な印象を残した。
男子シングルス38年ぶりとなるメダルは神がかり的な躍進を見せる神童・張本に託した。しかし、丹羽にとっても未来に期待が膨らむ大会となったことは事実。「世界との距離」を確かめたデュッセルドルフから、目標とする東京五輪への再出発を切る。
【丹羽孝希の今大会男子シングルス成績】
1回戦 4-0 レベンコ(オーストリア)
2回戦 4-3 ガオ・ニン(シンガポール)
3回戦 4-2 グロート(デンマーク)
4回戦 4-3 オフチャロフ(ドイツ)
準々 1-4 樊振東(中国)
【了】
ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer