全日本フィギュア・男子フリー

　フィギュアスケートの全日本選手権は21日、大阪・東和薬品RACTABドームで男子フリーが行われた。ショートプログラム（SP）首位の鍵山優真（オリエンタルバイオ/中京大）が205.68点、計297.73点で初優勝。父・正和コーチとの父子Vを成し遂げた。フィニッシュ後はリンクに大の字に倒れたが、演技後にそのリアクションの理由を語っている。

　冒頭の4回転フリップに着氷。その後も3本の4回転ジャンプを決めるなどさすがの演技で初優勝を手にした。フィニッシュ後は、リンクに背中から倒れこんで大の字に。直前に演技して2位になった中田璃士も、同じく演技後に大の字に倒れていたが、鍵山は取材で自身のリアクションの理由を語った。

「1回（宇野）昌磨さんのやつを見て、最終滑走で良い演技をしたらやってみたかったんです。璃士君に先にやられちゃったんですけど、やってみました。気持ちよかったです」

　背中全体に感じる冷たさも、熱演を終えた自身には心地よかった。「あまり寝そべるのはどうかなと今まで思っていたんですけど、出し切れたからいいかなと思って昌磨さんの真似をしてみた。良い演技じゃないとああいうことはしないので。全部出し切って、体力も全部使い果たしてよかった」と振り返った。

　今後も同じリアクションをするならいつかと問われると「あまりやりすぎても面白くないと思うので」と笑顔。「世界選手権とかで自分の出せるものすべてを出せたらいいと思いますし、年明けはこれを超えるような演技をしなければならない。毎日の練習が充実できるようにいろんな努力をしたい」と年明けの勝負に向けて気を引き締めていた。