米起業家が大谷加入による様々な経済効果を説明

　米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手は今季、史上初の「50本塁打＆50盗塁」を達成し、54本塁打130打点でナ・リーグ2冠王を獲得。ナ・リーグ西地区優勝に貢献し、現在はワールドシリーズ進出を目指して、パドレスとの地区シリーズに挑んでいる。そんな大谷が今季生み出した経済的効果に対し、米起業家が驚きの声をあげている。

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　昨オフに10年総額7億ドル（約1014億円＝当時）という大リーグ史上最大の巨額契約でドジャースに加入した大谷。米国のスポーツビジネス起業家で、投資家でもあるジョー・ポンプリアーノ氏は、自身のYoutubeチャンネルにて「みんなの心にある最大の疑問は同じだった。それは、彼（大谷）がそれに値するのか？」と、大谷の活躍が契約内容に見合っていたかについて言及している。

　冒頭で「最近の調査によると、10年の契約のまだ1年目で、オオタニがロサンゼルスへやってきたことによるプラスの経済効果は5億9400万ドル（約880億円）と推定されている」と、結論を述べた同氏。続けてその経済効果の中身について説明している。

　同氏が、最初に言及したのは観客動員への影響について。「ドジャースはこのレギュラーシーズンのホームゲームで394万人のファンを動員した。これは前年に比べて10万人多く、MLBで2番目に観客動員数の多いヤンキースよりも63万人以上多かった」と数字をあげて説明。レベニューシェア型のため、利益全てをドジャースが受け取れるわけではないものの、駐車場やビール代などの関連売上を考えると、金額は高くなるとしている。

　続いて「観客動員以外にも、グッズ販売は常に収益をもたらす素晴らしい手段である」として、シーズン中にも数多く発売され話題となったグッズについて言及。「彼（大谷）は2年連続でリーグのユニホーム売上のトップだ。ドジャースがMLBユニホームの売上トップの20％を占めるのを助けている」として、特に大谷のユニホーム販売による効果について述べている。

　最後に同氏は「ドジャースは今季、ANA、トーヨータイヤ、ヤクルトなど12の新しい日本のスポンサーと契約した。実際、広告枠はすぐに売り切れてしまい、日本の企業はドジャースがアウェー戦でプレーする他のスタジアムでも広告スペースを購入し始めた。さらにアウェーでのテレビ広告も買っている」と、日本企業から相次ぐスポンサーシップについて言及。「この新たな資金流入で、ドジャースは今年、米国内の他のどのプロスポーツチームよりも3000万ドル（約44億5360万円）以上多くの収益を上げたと推定される」と、その効果の大きさを語っている。

　先に挙げた経済効果に加え、日本からの旅行者が増加し、その多くがドジャースタジアムに観戦に訪れている事にも言及したポンプリアーノ氏。「オオタニの獲得はドジャースにとって大きな成果をもたらしたと言っても過言ではない。どのチームが今シーズン優勝するかは分からないけど、ドジャースはショウヘイ・オオタニのおかげですでに大勝利を得たと自信をもって言える」と結び、大谷のグラウンド外での影響の大きさを、驚きをもって伝えている。