今季はブルージェイズとアストロズでプレーし9勝

　米大リーグ・アストロズの菊池雄星投手は、チームがワイルドカードシリーズでタイガースに連敗し敗退。今季はブルージェイズでスタートしトレードで移籍。9勝（10敗）の防御率4.05でシーズンを終えた。グラウンドでの活躍だけでなく外での振る舞いでもファンの心を掴んだ。

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　今季初勝利を挙げた4月16日（日本時間17日）のヤンキース戦。試合中には、ブルージェイズの地元カナダ放送局「スポーツネット」が、菊池が同僚に“勝利の美酒”として日本のウイスキー「山崎」を振る舞うことを紹介。レポーターのヘーゼル・メイさんは「2022年版のシングルモルト・スパニッシュオークのヤマザキウイスキー」だと説明。1本3000ドル（約44万円）だと紹介していた。

　MLB公式サイトも菊池の太っ腹に注目し、同僚のダン・ボーゲルバック内野手の「こんなことはこれまでになかったし、本当にすごく良かった」「特に日本から来て、試してもらいたいと見せてきて、喜んでいるときはいつも最高だ。これはクールだった」とのコメントも紹介していた。

　菊池は7月末にアストロズに移籍。その後10試合に先発し5勝1敗、防御率2.70という素晴らしい成績でチームのア・リーグ西地区優勝に貢献した。しかしチームはワイルドカードシリーズで敗退。試合後、ロッカールームで行われた菊池のインタビュー動画を、米スポーツメディア「アワー・エスキナ」のロレンソ・デルガド記者が自身のXで公開。アストロズへの愛着をこのように語った。

「ここで今日終わると思っていなかったので、まだFAのことは考えられないんですけど……。アストロズがなぜ強いのかも分かりましたし、選手にはもちろんタレントがいるんだけどそれに頼らず、みんなハードワークしていることも感じられたので、チャンスがあればヒューストンに戻ってきたいなと思います」

　このコメントに、現地ファンは心を動かされた様子。「彼と再契約しろ」「日本人投手がいるのは本当にクールだよ。彼と再契約してほしい」「彼はアストロズとヒューストンの街に合っているわ！」「我々には彼が必要だ」と来季もアストロズでのプレーを望む声が上げられていた。2つの都市で愛された菊池。来季の去就にも注目が集まりそうだ。