韓国代表に「W杯進出権剥奪」の可能性も…FIFA厳重警告で現地メディアが伝える最悪のシナリオ
2月のアジアカップ4強敗退以来混乱の続く韓国サッカー界に、国際サッカー連盟(FIFA)が警告文を送付していたことが分かった。代表監督の選任過程について政府の調査が入り、これがFIFAの求める政治的中立性を損なうという理由とみられる。韓国メディア「OSEN」は「最悪の場合、韓国のワールドカップ進出権が剥奪される」というシナリオを提示している。
監督選任過程にファンが抗議、政府調査でFIFAから警告
2月のアジアカップ4強敗退以来混乱の続く韓国サッカー界に、国際サッカー連盟(FIFA)が警告文を送付していたことが分かった。代表監督の選任過程について政府の調査が入り、これがFIFAの求める政治的中立性を損なうという理由とみられる。韓国メディア「OSEN」は「最悪の場合、韓国のワールドカップ進出権が剥奪される」というシナリオを提示している。
アジアカップ直後にユルゲン・クリンスマン監督が辞任し、ようやくホン・ミョンボ監督が就任して2026年の北中米ワールドカップ(W杯)予選を戦っている韓国代表は、まだ混乱の渦中にある。監督選任過程についてファンが疑問の声を上げ、政府が調査に着手した。
さらに9月30日にはユン・ソンニョル大統領が「国民から大きな関心と愛を受けるサッカー代表チームの監督選抜は、公正かつ責任を持って進められなければならない。真相を明らかにし、現場の誤った慣行を正すことができる改善策を設けるように」と指示した。
このタイミングで、大韓サッカー協会にFIFAから警告が届いたという。「OSEN」は「最悪の場合、韓国のワールドカップ進出権は剥奪……FIFAが政治介入招いたサッカー協会に厳重警告」という見出しで流れを伝え、警告が届いたのは「大統領がサッカー協会関連調査を指示したまさにその日だ」と指摘した。
さらにこの警告について「実際にクウェート政府が体育行政に介入したため、クウェートサッカー協会は2018年のロシアワールドカップと2019年のアジアカップ予選で不戦敗とされている」と過去の例を紹介。「FIFAが韓国協会に、政治の介入が続くようなら、2026年北中米ワールドカップの進出権を剥奪できると警告したという意味だ」と、最悪のケースまで想定している。
協会に警告が届いた後、政府の文化体育観光部(文科省に相当)が2日に記者会見を開き、サッカー協会に対する監査の中間結果を発表した。クリンスマン氏の監督選任時、戦力強化委員が行うべき最終面接をチョン・モンギュ会長が行ったことなど「手続き上の違反があり、是正の必要性がある」としているが「サッカー協会の専門性と自立性を尊重する必要性がある」と、自主的な解決策を求めている。
記事はサッカー協会がこれに反発し「内部的に監督選任手続きには問題がない」立場をとっていると伝え、今後の政府からの追加措置があるのか注目している。「その場合、FIFAは政治の介入とみなし、サッカー協会に懲戒を下すことができる」ためだ。
(THE ANSWER編集部)