韓国報道、嘆願書の作成意思も…イ・ヘイン側が拒否

　フィギュアスケート女子で“キム・ヨナの後継者”と目されていた韓国の19歳イ・ヘインが、飲酒と後輩男子に対するセクハラで資格停止3年の処分を受けた。再審を経てこの処分が確定したことを受け、被害者側の選手が代理人を通じてコメント。「イ・ヘインの行動が犯罪に類するものだとは思わない」と、初めて自身の立場を明らかにしている。

　5月15日から28日までイタリアで行われた韓国代表の合宿中、複数のフィギュア女子韓国代表選手が宿舎で飲酒した事実が発覚。またある選手が後輩の男子選手に性的な不快感を与える行為をし、3年間の選手資格停止処分を受けたとされていた。

　後にこの選手が、2022-23シーズンに四大陸選手権で優勝、世界選手権でも2位に入ったイ・ヘインだと発覚。再審の末、8月29日になって懲戒処分が確定した。イ・ヘイン側は、この懲戒の効力を失わせる仮処分申請などの法的対応に乗り出すとしている。

　韓国の放送局「MBC」の報道によると、被害を受けた側のA選手は3日、代理人が声明を発表する形で自身の立場を表明。この中で「スケート連盟の調査過程で、A選手は『イ・ヘインの行動が、犯罪行為に該当するとは思わない』とし、イ・ヘインの処罰を望んだり、イ・ヘインの行動に対して羞恥心を感じたという話をしたことはない」としている。

　さらに「イ・ヘインの懲戒が予想より重く下されたのに驚き、嘆願書を作成する意思をイ・ヘイン側に伝えたが拒絶された」とも付け加えている。