「表彰台で破水するかも」 妊娠7か月でパラ五輪に出場したワケ、英国選手が語った“挑戦”の意味
パリで開催中のパラリンピックに、妊娠28週目のアーチェリー選手が参加している。英国のジョディ・グリナムは、2016年のリオデジャネイロ大会で団体銀メダルの一員となった実力者。今回も個人、団体でメダルを目指しており、米メディアにこの挑戦の意味を語ったという。
英国のアーチェリー選手、グリナムに米メディアがインタビュー
パリで開催中のパラリンピックに、妊娠28週目のアーチェリー選手が参加している。英国のジョディ・グリナムは、2016年のリオデジャネイロ大会で団体銀メダルの一員となった実力者。今回も個人、団体でメダルを目指しており、米メディアにこの挑戦の意味を語ったという。
米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」が「妊娠28週でパラリンピックのメダル獲得を目指すアーチェリー選手:『表彰台で破水するかもしれないわ』」という記事で、グリナムを紹介している。
グリナムは同メディアとのビデオ通話で「私は、他の誰もが成し遂げたことのないことを達成することになるでしょう」と語ったという。妊娠7か月でパラリンピックに参加するのは「これは何かを主張するためではなく、私自身のためにやっているの」としており、「もし、人々に『なぜ私たちにはできないのか』と言わせることができるのなら、それは素晴らしいことね」と、挑戦が周囲に与える影響についても考えている。
グリナムは先天性疾患の短合指症のため「腕の長さが異なり、肩から左の腰にかけてが未発達」だという。第1子の出産時には、妊娠28週目での早産を経験しており、同メディアは「彼女と彼女のパートナーであるクリストファーさんは、3度の流産を経験しており、妊娠の危うさと大切さを痛感している」と伝えた。
「もう一人妊娠できるかどうかわからなかった。もう二度と妊娠できないかもしれない。妊娠は皆が思っているほど簡単なことじゃないわ。そんなに単純じゃないのよ」と話すグリナムは「より多くの妊婦が、トレーニングを続け、競技を続けられると理解することを願っているわ」と、妊娠出産と競技の両立に挑む選手が続くのを待っているという。
(THE ANSWER編集部)