女子ゴルフ桑木志帆、2勝目の裏に「感覚」蘇らせる名トレーナーの提案「彼女はセンスの塊です」
女子ゴルフの国内ツアー・ニトリレディスは25日、北海道・桂GC(6651ヤード、パー72)で最終日が行われ、21歳の桑木志帆(大和ハウス工業)が2か月ぶりのツアー通算2勝目を挙げた。4バーディー、2ボギーの70で回って通算12アンダー。17番パー4で値千金のバーディーを奪って混戦を制した。勝因の1つには、昨年5月から桑木と契約している小楠和寿(おぐす・かずとし)トレーナーの存在があった。(取材・文=柳田 通斉)
稲見萌寧らも指導した小楠和寿トレーナーが証言
女子ゴルフの国内ツアー・ニトリレディスは25日、北海道・桂GC(6651ヤード、パー72)で最終日が行われ、21歳の桑木志帆(大和ハウス工業)が2か月ぶりのツアー通算2勝目を挙げた。4バーディー、2ボギーの70で回って通算12アンダー。17番パー4で値千金のバーディーを奪って混戦を制した。勝因の1つには、昨年5月から桑木と契約している小楠和寿(おぐす・かずとし)トレーナーの存在があった。(取材・文=柳田 通斉)
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小楠氏は千葉市内で桑木の2勝目を確認した。インターネット中継を見続け、桑木がウイニングパットを決めると言った。
「やっぱり、彼女はセンスの塊です。1つ伝えるとすぐにそれをものにしますから」
桑木は6月末の資生堂レディスでツアー初優勝後、トップ10入りを逃し続けていた。2週前のNEC軽井沢72は予選落ち。理由は「ショットの感覚が良くない」だった。そこで、前週のCATレディースに帯同していた小楠氏は第2ラウンドが終わった後、練習場で桑木に1つのトレーニングを提案した。
「アドレスに入った状態で綱引きのようにクラブを引っ張ってみて。先に左足で踏ん張ってから、右に引く感じで」
桑木のスイングは左重心の左軸で回転した後、頭を右に残してインパクトを迎える。その際、右足はべた足状態だ。小楠氏はこのスイングの特徴を踏まえて桑木と話し合っていた。
「これは彼女が自分で作り上げた独特のスイングです。大きな体重移動はしたくないタイプですが、体重は先に左足側に乗ってインパクト時には右足側に乗る。ただ、長いシーズンの中では感覚的にズレが生じることもあるので、それを戻すためには何をすればいいのかを考えるのも私の役目です」
このトレーニングを行った翌日のCATレディース最終日は、パーオン率100%で5試合ぶりのトップ10入り(9位)。ニトリレディスでは、4日間を通して同80.56%だった。部門別では天本ハルカに続いて2位の数値で、小楠氏は「本人がショット復調の要因をどう考えているか分かりませんが(笑)、足の動きは確実に良くなっていました」と振り返った。