五輪でメダル3個→1週間後に国籍変更、批判浴びた海外選手が主張「国の投資にリターンはできた」
パリ五輪の自転車競技で3つのメダルを獲得したマシュー・リチャードソン(オーストラリア)が突然の「国籍変更」を発表した。国内でファンや識者から批判や疑問の声が上がる中、地元放送局に思いを告白。「これは僕のキャリアで僕の人生」「僕は夢を追いかけている子供にすぎない」などと語り、使命を全うしたといった考えを示している。
パリ五輪で3つのメダルを獲得したリチャードソン
パリ五輪の自転車競技で3つのメダルを獲得したマシュー・リチャードソン(オーストラリア)が突然の「国籍変更」を発表した。国内でファンや識者から批判や疑問の声が上がる中、地元放送局に思いを告白。「これは僕のキャリアで僕の人生」「僕は夢を追いかけている子供にすぎない」などと語り、使命を全うしたといった考えを示している。
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リチャードソンは自転車競技のケイリンとスプリントでそれぞれ銀メダルを獲得し、チームスプリントで豪州に銅メダルをもたらした。だが、大会後の19日に突如、英国への国籍変更を発表。もともと英国生まれで9歳の時にオーストラリアに移住しており、国際自転車競技連合(UCI)が国籍変更を認めたことで今回の発表に至った。
オーストラリアの放送局「ABCニュース」は「夢を追いかけているにすぎない子供:WA五輪メダリスト、マシュー・リチャードソン、英国への衝撃的な逃亡に反撃する」との見出しで記事を掲載。本文では「マシュー・リチャードソンは、パリ五輪で3つのメダルを獲得した後、2週間経たないうちにイギリスへの国籍変更を発表し自転車界に衝撃を与えたが、彼の忠誠心を疑問視した批評家たちに反論した」と記している。
記事内でリチャードソンは「この決断には多少の辛辣な意見が生じるのはわかるけど、結局のところ、これは僕のキャリアで僕の人生なんだ」「僕は夢を追いかけている子供にすぎないんだ」と主張。「誰もが自分の意見を持つ権利がある。意見を聞くか聞かないかは僕次第だし、僕は明らかに聞かないことを選んだ」と語った。
記事内では、オーストラリア自転車競技の元女子選手のキャサリン・ベイツさんの、多くの人を失望させたという趣旨のコメントも紹介しているが、こうした声については「ここ数年、オーストラリアの自転車競技界から受けた投資については、オーストラリア代表としてオリンピックで2つの銀メダルと1つの銅メダルを獲得したので、もうその投資に対して良いリターンができたと思っている」とリチャードソンは“使命”を全うしたという考えを示している。
(THE ANSWER編集部)