近代五輪初の10点満点から48年

　パリ五輪の開幕が目前に迫った中、オリンピック公式Xは、元体操女王のナディア・コマネチさん（ルーマニア）の動画を投稿。48年前のモントリオール五輪で、近代オリンピック史上初めての10点満点を記録した演技を紹介すると、海外ファンから絶賛の声があがっている。

　妖精の可憐な演技は現在でも色褪せない。コマネチさんは、1976年モントリオール五輪で3つ、80年モスクワ五輪で2つの金メダルを獲得するなど、当時の体操界を席巻した元世界女王。14歳で出場したモントリオール五輪の段違い平行棒と平均台では、近代オリンピック史上初めての10点満点を記録した。

　オリンピック公式Xは現地時間18日、「ナディア・コマネチがオリンピックで初のパーフェクト10を果たしたのは48年前のこの日だった」という文章と共に、段違い平行棒の演技を動画でアップ。可愛らしいルックスと見事な演技から「白い妖精」と称された当時の姿を現在に蘇らせた。当時10点満点を出す事が想定されておらず得点版に「1.00」と表示されたシーンも映り込んでいる。

　この動画がアップされると、海外ファンからは反響が殺到。

「驚くほど完璧！」
「昨日のことのように覚えている。私は12歳で、彼女に夢中だったんだ」
「彼女が本当に大好きだった!!!!!　素晴らしい才能だ!!!!」
「これは信じられないものだった！」
「美しい。ただただナディアになりたかったことを思い出すわ」
「これは決して古くならない」
「体操の史上最高の瞬間！」

　妖精のパーフェクトな演技を、ファンも懐かしんでいた。

　現在62歳となったコマネチさんは、引退後は米国籍を取得し、夫の主宰するジュニア世代のアカデミーで、自身の名を冠した大会を開催するなど、後進の指導にも力を入れているようだ。