崖っぷち日本戦に涙 卓球・中国監督、勝ったのに5か月後も後悔 目は真っ赤「未だに心に不安残す」
パリ五輪で金メダル最有力と見られている卓球王国・中国。女子代表の馬琳監督は、今年2月の世界卓球団体戦(韓国・釜山)を振り返り、日本との激闘となった決勝について「本当に後悔している」とコメント。勝利から5か月が経過するにもかかわらず、涙したと地元メディアが報じている。
世界卓球女子団体では日本と激闘
パリ五輪で金メダル最有力と見られている卓球王国・中国。女子代表の馬琳監督は、今年2月の世界卓球団体戦(韓国・釜山)を振り返り、日本との激闘となった決勝について「本当に後悔している」とコメント。勝利から5か月が経過するにもかかわらず、涙したと地元メディアが報じている。
同国の専門メディア「卓球ネット」は「卓球代表チーム監督が涙! 釜山世界卓球女子団体決勝の日本との対戦を振り返り『後悔している』」との見出しで記事を公開した。
中国は世界卓球の女子団体で金メダルを獲得したが、決勝では第2試合で東京五輪金メダリストの世界ランク3位・陳夢が早田ひなに1-3で敗れ、さらに王芸迪も平野美宇にストレート負け。先に崖っぷちに立たされる激闘だった。
記事では先日、取材に応じた馬琳監督が「両眼を真っ赤にして」日本戦を振り返ったと伝えられている。同監督は「本当に後悔している。あの日はかなり浮き沈みがあった。本当に問題が起こっていたら(日本に敗れていたら)、パリ五輪を控えた中国チームにどんな影響が出ていたか、本当に想像もできない。なんといっても、相手は最大のライバルだったのだから」と、率直に胸の内を明らかにしている。
同メディアも、世界卓球では男女ともに「いずれも近年なかったほどの大きな試練に見舞われたというべきだろう」と指摘。「間もなくやってくるパリ五輪では、十分な注意が必要だ」と警鐘を鳴らした。
長らく卓球界の頂点に立ち続けている中国。しかし、世界卓球の辛勝は同国に不安とプレッシャーを与えているようだ。「中国選手はいまだに心に不安を残しているが、監督である馬琳氏もまた例外ではなかったようだ」「釜山の世界卓球で敗北した場合、馬琳監督がどれだけのプレッシャーにされていたか、容易に想像できる」などと記事でも触れられている。
東京五輪では、混合ダブルスで日本の水谷隼、伊藤美誠が金メダルを獲得。決勝で中国ペアを下したが、馬琳監督は当時混合ダブルスを担当していた。「その指導力を疑問視されてきたからこそ、釜山世界卓球の最後の勝利は馬琳にとっては非常に貴重なものだったわけで、だからこそ、数か月も後の取材でも、もし敗れていたら、パリ五輪に向けたチームにどんな影響が出ていたか分からないという率直な言葉とともに涙を流したわけだ」と説明されている。
パリ五輪に向けて、同メディアは日本が「闘志満々」と分析。「なぜなら、日本の卓球陣の心の中で中国卓球の主力チームはすでにどうしても勝てない相手ではなくなったからである。中国チームを崖っぷちに追い込んだ経験が彼女たちの自信になっている。間もなく始まるパリ五輪で、馬琳(中国女子監督)は選手たちを率いて、再び圧力に抗し金メダルを獲得することができるだろうか。この目でしっかり確かめたい」と結んでいる。
(THE ANSWER編集部)