[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

女子バスケ日本が長所を失っても強い理由 五輪でも必要な「走り勝つシューター軍団」の真骨頂

世界ランク9位のバスケットボール女子日本代表は6日、東京・有明アリーナで同26位ニュージーランドとの国際強化試合に92-50で勝利した。パリ五輪前の国内最終戦で武器の3ポイントシュート(3P)が成功率26.7%と不発に。それでも大勝したのは「日本の強み」を忘れなかったからだった。五輪本番でも必要なもう一つの武器を再確認し、欧州遠征を経て五輪に向かう。

ニュージーランドとの強化試合に勝利した女子バスケ日本代表【写真:Getty Images】
ニュージーランドとの強化試合に勝利した女子バスケ日本代表【写真:Getty Images】

三井不動産カップ(東京大会)

 世界ランク9位のバスケットボール女子日本代表は6日、東京・有明アリーナで同26位ニュージーランドとの国際強化試合に92-50で勝利した。パリ五輪前の国内最終戦で武器の3ポイントシュート(3P)が成功率26.7%と不発に。それでも大勝したのは「日本の強み」を忘れなかったからだった。五輪本番でも必要なもう一つの武器を再確認し、欧州遠征を経て五輪に向かう。

 苦しい。だからこそ、足を動かした。主将の林咲希が嫌われ続けた3P。ようやく決まったのは第3クォーター残り6分55秒、8本目の試投だった。得意の長距離砲で成功は11本中1本のみ。「すみませんでした!」。場内インタビューで頭を下げた。チームも成功率26.7%(45本中12本)。異例の謝罪で笑いに包まれたが、チームテーマ「走り勝つシューター軍団」は影を潜めた。

 チームで45.5%を成功させ、125-57で圧勝した4日の初戦とは正反対。しかし、もう一つの強みが見えた。全員が走るのをやめない。特に林は体を張った。「泥臭いのが私にとって一番のプレー」。自陣でボールを追ってコートを這い、直後にオフェンスリバウンドへ。「3Pが入らない時間帯は苦しかったが、打ち続けなきゃいけない」。背中で牽引し、交代後のベンチでは声を張り上げた。

 下を向かない主将に周りがついていく。特に高田真希は4本中3本の3Pに成功。相手のチャージを受けながらバスケットカウントも奪い、チーム最多23得点で勢いを生んだ。全員が走り、打ち、先手を取っても継続できるのが日本の長所。さらに恩塚亨監督は「献身性と賢さ。かつ最後までやり切るメンタリティー」を付け加えた。これこそ走り勝つシューター軍団の真骨頂だ。

 林は猛省した中でも「攻撃がうまくいかなかった時、やらなきゃいけないことをみんなが理解しながらやれていた」と及第点を与えた。五輪本番も苦しい時間帯は必ずある。格下相手に消化不良だったが、武器を忘れなければ戦えると再確認できたのは収穫だ。「全員でレベルアップして、金メダルを獲って帰ってきます!」。この日もらった1万745人の声援が足を動かす力になる。

(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)


W-ANS ACADEMY

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA Jleague
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集