「世界に逆襲してやる」 日本人初の陸上110m障害決勝へ、22歳村竹ラシッド「メダルに繋がれば」
今夏のパリ五輪陸上日本代表に内定した一部選手が1日、新潟市内のホテルで会見した。前日まで行われたトラック&フィールド種目の日本選手権で6人が新たに内定し、そのうち4人が出席。男子110メートル障害の22歳・村竹ラシッド(JAL)は初の五輪へ「世界の強豪にリベンジしてやる、逆襲してやるという気持ち」と力強く宣言した。
陸上日本選手権
今夏のパリ五輪陸上日本代表に内定した一部選手が1日、新潟市内のホテルで会見した。前日まで行われたトラック&フィールド種目の日本選手権で6人が新たに内定し、そのうち4人が出席。男子110メートル障害の22歳・村竹ラシッド(JAL)は初の五輪へ「世界の強豪にリベンジしてやる、逆襲してやるという気持ち」と力強く宣言した。
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村竹は前日の決勝を13秒07(追い風0.2メートル)で初優勝。初の五輪代表に内定した。
「ここを目指していたので、無事に事が運んで嬉しく思います。残り期間でしっかり仕上げて最高のパフォーマンスができるように頑張りたい。昨日は悪天候の中、満足のできるハードルではなかったけど、十分通用するタイム。準決勝を通らないと話にならないので、まずはそこに向けて気持ちを高めて、決勝で12秒台を出してメダル獲得に繋がれば」
トーゴ出身の父を持ち、世界では決して大きくない身長179センチながら素早い足さばきなどを武器とする。21年日本選手権は決勝でまさかのフライングを犯す失格。3位以内で東京五輪代表だったが、切符を逃した。補欠として日本選手団に同行し、大会を生観戦。22年オレゴン世界陸上は予選敗退だった。順大の先輩でブダペスト世界陸上5位入賞の泉谷駿介(住友電工)に並ぶ日本記録13秒04を持つ。
「オレゴン世界陸上で当時の自己ベストとかけ離れたタイムだった。(世界で)自分のパフォーマンスを出すのは難しいと感じたし、世界の壁と自分の無力さを感じた。今まで負けてきた世界の強豪にリベンジしてやる、逆襲してやるという気持ち」
会見には一般ファンが見学。陸上を始めた小学6年の男の子も見守った。質疑応答で父親から「横浜から来て、今回初めて試合を観戦しました。息子が100メートルのスタートがうまくいかない。何かアドバイスを」と投げかけられ、村竹は「僕もスタートはそんなに得意ではない」と苦笑い。それでも、真剣に向き合い「いつもスターティングブロックで前足に体重をかけて、いつでも出られる準備をしています。スタートの緊張も楽しんでほしい」と送った。
五輪では泉谷とともに日本勢初の決勝進出が懸かる。「五輪前にパリに入って世界の一線級の選手と走る機会があるので、もちろん結果を残したい」と成長を誓った。
○…会見ではパリ五輪陸上日本代表の公式ユニホームがアシックスジャパンから発表された。「パフォーマンスとサステナビリティの両立」をコンセプトとし、軽量性、通気性、持続可能性を柱に開発。21年東京五輪から約25%の軽量化に実現し、重量はわずか46グラムになった。通気性アップで汗による重量増加も最低限に抑制。オーセンティックモデルは10日から同社オンラインストア、全国のスポーツ用品店で発売される。この日は会見に出席した選手たちが着用した。
(THE ANSWER編集部)