韓国撃破の女子バレー 主将古賀紗理那が下を向く若手に飛ばす檄「悲劇のヒロインになってるよ」【ネーションズリーグ】
バレーボールネーションズリーグ(VNL)2024福岡大会は12日、北九州市の西日本総合展示場で女子の予選ラウンド第3週が行われ、世界ランク6位の日本は同38位の韓国に3-0(25-16、25-16、25-23)で圧勝した。残り5枠のパリ五輪出場権を懸けた大一番。6大会連続五輪へ、主将の古賀紗理那は「悲劇のヒロインモード」を合言葉に若手を盛り立てた。
買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2024福岡大会
バレーボールネーションズリーグ(VNL)2024福岡大会は12日、北九州市の西日本総合展示場で女子の予選ラウンド第3週が行われ、世界ランク6位の日本は同38位の韓国に3-0(25-16、25-16、25-23)で圧勝した。残り5枠のパリ五輪出場権を懸けた大一番。6大会連続五輪へ、主将の古賀紗理那は「悲劇のヒロインモード」を合言葉に若手を盛り立てた。
【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今 2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
(W-ANS ACADEMYへ)
苦しい時に決めるのがキャプテンだ。第3セット(S)の23-23。古賀がレフトから連続でスパイクを決めた。最後はボールがコート外に弾け飛ぶ一撃。7612人の客席から金色のスティックバルーンの音がけたたましく鳴った。16点の石川真佑に次ぐチーム2番手の15得点。「たくさんの方が会場に来てくださって本当に感謝している」。ガラガラの声は仲間を鼓舞した証しだった。
世界ランクで争う五輪出場枠。試合ごとに変動し、セット数で獲得ポイントが上下する。すでに五輪出場を逃した下位国の韓国に敗れると、ポイントは大幅にマイナス。しかも、1セットでも奪われれば、勝っても0.01ポイントしか得られない。そんな厳しい条件に加え、セッターとかみ合わない瞬間があっても、キャプテンは前向きだった。
「ちゃんと精度を高くできている日と、コンディションの部分でちょっと苦しくなる日もある。今日はちょっとかみ合っていない感じだった。だけど、『まあ、そういう日もあるさ』って。高く飛んで高くスパイクして、ほんとに軽い気持ち。そんなに背負い込み過ぎずにやっていました」
ポジティブ思考はチームにも伝染させた。MB荒木彩花は途中出場。チームで最も高い184センチの長身を生かし、要所でブロックにスパイクと活躍した。しかし、ミスをすれば下を向いてしまう。「ごめんなさい」という空気を出す22歳。「待て、待て、待て」と古賀が励ますのが日常だ。「ミスなんか普通にあるのに」。そんな時に掛けるワードがある。
「彩花、悲劇のヒロインモードになってるよ」
流れが大切なバレーボール。次々と展開が変わる世界のバレーにマイナス思考は大敵だ。「私はそれを“悲劇のヒロインモード”と呼んでいるんです。そう言って注意しています」と古賀。若手に前を向かせ、ストレート勝ちに導いた。