バレー中継の“違和感”に視聴者気付く「いつの間にやめたんや」 様変わりした応援のカタチ
バレーボールネーションズリーグ(VNL)男子の2024福岡大会(西日本総合展示場)は9日に終了し、日本は3勝1敗(通算6勝2敗)の結果を残した。先月のブラジル大会では不在だった石川祐希、高橋藍の2人も合流し、迫力ある攻撃や抜群の連係を見せてチームを牽引。ファンを熱狂させた大会を振り返る。今回は以前とは様変わりした応援環境について。恒例だった掛け声の消滅や観戦マナーなど、日本人ファンからだけでなく、海外からも注目を集めていた。
9日まで行われたVNL男子福岡大会、女子は12日開幕
バレーボールネーションズリーグ(VNL)男子の2024福岡大会(西日本総合展示場)は9日に終了し、日本は3勝1敗(通算6勝2敗)の結果を残した。先月のブラジル大会では不在だった石川祐希、高橋藍の2人も合流し、迫力ある攻撃や抜群の連係を見せてチームを牽引。ファンを熱狂させた大会を振り返る。今回は以前とは様変わりした応援環境について。恒例だった掛け声の消滅や観戦マナーなど、日本人ファンからだけでなく、海外からも注目を集めていた。
○6月4日 イラン戦で「全観客が日本のようにすべきだ」 客席で起きた応援を海外称賛
予選ラウンド第2週初戦のイラン戦。赤いユニホームを着た熱烈なファンで埋まった会場の声援にも後押しされ、日本はストレート勝ちと好発進した。日本選手の得点に金色のバルーンスティックの音が鳴り響いた一方、イランの得点にはブーイングなど敵意のある様子が目立つことはなかった。
これに注目したのは、スイスのバレーボール専門メディア「バレーボール・ワールド」。公式インスタグラムでスタンドの様子も含めた試合動画を公開すると、海外ファンから「スタンドの日本ファンたちをとても尊敬するわ」といった声が寄せられた。同じ顔合わせとなった昨年8月のアジア選手権決勝で、日本が開催国のイランに3-0で勝利した試合中には殺気立った現地ファンから日本選手のサーブ時に物が投げ込まれるなど、完全アウェーの環境が物議になっていた。
それだけに日本ファンの観戦姿勢に、海外ファンは「全ての観客が日本のようになるべきだ」「観客が対戦相手にブーイングをしないのを再び見られて清々しい」など称賛していた。
○6月4日 男子バレー中継の“違和感”が視聴者話題 「いつの間にかやめたんや」
そのイラン戦は日本のゴールデンタイムで地上波生中継されて注目が集まったが、試合が始まると客席の“変化”が話題に。得点のたびに客席で金色のバルーンスティックの音が鳴り響いた数千人の大応援も、サーブの時は静かに見守った。
近年は見られなくなったが、以前の日本バレーでは「そーれ!」と客席から掛け声が響くのが定番。それだけに、ネット上では「気が付くと『そーれ』が消えた」「バレーいつの間にか『そーれ』って言うのやめたんやな」「不思議な文化やったよね」「無くなってるの個人的に良き」などと投稿が相次いだ。
○6月7日 男子バレー中継に映るカメラ女子が話題「忙しそう」「ちゃんと試合を…」
大幅なメンバー変更もあり、世界1位のポーランドに0-3で敗れた日本。客席にはカメラを持った女性ファンが多数おり、選手の一挙手一投足を切り取ろうと、レンズを構えていた。スマートフォンの人もいれば、大きな一眼レフの人も。今大会3試合で中継でカメラ女子が散見された。
熱心なファンの増加はネット上でも話題に。多くがマナーを守った撮影や観戦を心掛けているように見えたからか「試合もちゃんと見てるね」「バレー女子みんなゴツいカメラ持ってるねぇ」「そういう人ほどバレー詳しいし楽しんでる」「楽しみ方って人それぞれだよね」など、スタンドの応援風景の変化に理解や称賛の声が上がっていた。
男子は18日からフィリピン・マニラで開催される1次リーグ第3週を経て、8チームが27日からポーランドで開催されるノックアウト方式のファイナルラウンドに進出する。一方、女子の福岡大会は12日に開幕。韓国、カナダ、セルビア、米国と対戦する。パリ五輪のバレーボール女子は出場12枠のうち、すでに7チームが決定。まだ出場権を獲得していない日本は、今大会1次リーグ終了時の6月17日付の世界ランキングで、五輪出場権の獲得チームを除く、アジア最上位の成績などの条件を満たせば6大会連続での出場が決まる。
(THE ANSWER編集部)