敵地ヤンキース戦で快投も7勝目はお預け

　米大リーグのドジャース・山本由伸投手が7日（日本時間8日）、敵地ヤンキース戦でメジャー自己最多106球を投げ、7回を2安打7奪三振無失点と快投。打線の援護なく白星は付かず、チームは延長11回にようやく均衡を破り、2-1で勝利した。敗れたヤンキースからは初対戦となった山本に称賛が相次いだ。

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　メジャー屈指の強力打線が歯が立たなかった。山本は伸びのあるストレートに手元で動くツーシームを織り交ぜ、巧みな投球術で相手打線を圧倒。4番スタントンのバットをへし折り、2回2死から12者連続アウトを奪った。7回もマウンドに上がり、最後は1死一塁から併殺締め。4試合連続100球超えの106球はメジャー移籍後最多の力投だった。打線の援護なく7勝目はお預けになったものの、昨オフのメジャー挑戦当時に獲得オファーを出したヤンキースに“恩返し”になった。

　ヤンキース打線はなぜ山本を打ち崩せなかったのか。米ニューヨーク州地元局「YESネットワーク」の公式Xはヤンキースの監督、選手のコメントを紹介。アーロン・ブーン監督は「今季ここまでの試合に比べて球速があったね。もちろん対戦するのは初めてだけど、今までよりも平均2マイルくらい速い球を投げているように見えた。それをしっかり制球していた」と球速アップを指摘。「我々にとってはとてもタフだったね。彼らの勝利の立役者だった」と脱帽し、山本の快投を認めた。

　メジャー1位の21本塁打を放っている怪物ジャッジは、第1打席で二塁打を放った後は遊ゴロ、四球だった。「ヤマモトは素晴らしかったね」と称賛した上で「偉大な投手でエリート級の球種を持っているのに加えて優れた制球力がある。打者有利のカウントになっても甘いコースに来ない。ストライクゾーンの隅に投げ込んでくる」と制球力を称賛。「97、98マイルの速球にスプリットやカーブを混ぜて打者のバランスを崩し続け、我々はゴロばかり打たされてしまったね」とも語った。

　この日はスタメンを外れた主軸のフアン・ソトはベンチから見守り、「いい球を持っている」と印象を語った。「1回に苦戦していたけど、それ以降いい仕事をしていたね。（対戦していないので）彼の投球については何も言えないけど、チームメイトたちは彼の球をなかなか良いと言っていたよ」と同僚たちの反応を証言した。