女子ハンドボール北國銀行が10連覇達成 主将・永田美香「今までで一番の試合」被災地・珠洲に届けるV
ハンドボール日本リーグのプレーオフ決勝が26日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで行われ、女子の北國銀行が10連覇を達成した。レギュラーシーズン(RS)1位の北國銀行は、同3位で勝ち上がってきたオムロンと対戦。堅守からの速攻でリズムをつかみ、前半を13-10で折り返すと後半一気に突き放して28-18で快勝した。北國銀行の優勝は10シーズン連続で11回目。男子はRS1位の豊田合成が同2位のトヨタ車体との接戦を28-27で制し、4季連続4回目の優勝を果たした。
日本リーグ・プレーオフ決勝でオムロン下す、男子は豊田合成V4
ハンドボール日本リーグのプレーオフ決勝が26日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで行われ、女子の北國銀行が10連覇を達成した。レギュラーシーズン(RS)1位の北國銀行は、同3位で勝ち上がってきたオムロンと対戦。堅守からの速攻でリズムをつかみ、前半を13-10で折り返すと後半一気に突き放して28-18で快勝した。北國銀行の優勝は10シーズン連続で11回目。男子はRS1位の豊田合成が同2位のトヨタ車体との接戦を28-27で制し、4季連続4回目の優勝を果たした。
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シーズンを締めくくったのは、北國銀行の主将、永田美香のゴールだった。10点の大差で試合が終了すると、選手たちはコート上で喜びを爆発させた。「全員で楽しんでプレーしようと話していたが、それができた。今までで一番の試合ができました」。唯一10連覇のすべてを知る永田は、笑顔で言った。
30年間チームを率い、常勝軍団を築いた前監督の荷川取義浩氏が昨シーズン限りで退任。昨年4月、元日本代表主将の東俊介氏が新監督に就任した。「最初から10連覇を目指してスタートしたので、優勝できてほっとしています。頼りない監督だったと思いますが、キャプテンの永田たち選手が支えてくれました」と話した。
パリ五輪予選、アジア大会など、多くの選手を日本代表に輩出するだけに、新監督のもとでのチーム作りは簡単ではなかった。さらに、今年1月1日には地元石川県が能登半島地震で被災。金沢市内の練習場は一時使用できなくなり、日本リーグのホーム戦も中止になった。被害の大きかった珠洲市は、東監督就任直後にチーム作りのための合宿をした場所。「珠洲の方々にはお世話になったし、その後の交流も続けていた」と同監督。精神的なショックも小さくはなかったはずだ。
それでも、チームは10連覇へ歩みを止めなかった。「スポーツどころではないというのもあるけれど、交流してきた小学生たちが『お姉さんたちも頑張っている』と少しでも元気になって、笑顔を見せてくれればと思ってやってきた」と東監督。「そういう意味でも優勝できてよかったと思っています」と続けた。
毎年メンバーを入れ替えながら「これまで培ってきたものをつなげて」(永田主将)達成した10連覇。今季限りで永田が引退。チームの司令塔でこの日7得点の相澤菜月と、両チーム最多の8得点でプレーオフのMVPに輝いた中山佳穂の日本代表コンビはドイツのクラブへ移籍する。9月にリニューアルされる新しい日本リーグで挑む11連覇。日本の女子ハンドボールを引っ張ってきた北國銀行の新しい挑戦が始まる。(荻島 弘一)
(THE ANSWER編集部)