富士フイルム・スタジオアリス女子オープン初日

　女子ゴルフの国内ツアー、富士フイルム・スタジオアリス女子オープンは5日、埼玉・石坂GC（6535ヤード、パー72）で開幕した。初日はツアー未勝利の23歳・阿部未悠（ミネベアミツミ）が6バーディー、3ボギーの69で回り、3アンダーの5位発進した。出だしから5連続バーディーという絶好のスタート。連続ボギーもあった後半は、趣味の「鳥撮影」で身につけた粘り強さで踏ん張り、首位の佐久間朱莉（大東建託）と2打差の好位置につけた。

【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今　2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
（W-ANS ACADEMYへ）

　最後まで諦めなかった。阿部は「風が急に弱くなった」と振り返った14番から連続ボギー。だが、16番から立て直し、3連続パーでラウンドを終えた。

「攻めるゴルフが好きですし、久しぶりにすごくいいゴルフができました」

　花冷えで気温8.8度。しかも、雨の降る悪コンディションの中、首位に2打差で踏みとどまった。

　趣味は「鳥撮影」という阿部。オフには地元の北海道で撮影に没頭する日があったという。「フクロウ、オジロワシとかオオワシとか…」。その中で、最も苦戦したのはフクロウの撮影だという。

「4時間くらい歩き回って探しました。もう帰ろうと思った時に見つけて撮れました。改めて“諦めないことが大事”だと思いました」

　ゴルフと趣味は切り離しているようだが、リンクする点を問われると「集中力と諦めない気持ちです」と即答した。

　今、欲しいものは、プロカメラマンも使用する「単焦点のレンズ」なのだとか。しかし、調べていくうちに想定外の高額だったことで、「『あっ…』って思ってブラウザを閉じちゃった」と苦笑いした。

　今大会の優勝賞金は1800万円。記者から「優勝して買えばいいのでは」と問われると、阿部は笑顔で「そうですね」と返した。ツアーでの過去最高は2位。タフなコースと向き合い、「諦めない気持ち」で待望のプロ1勝とレンズをつかみにいく。