異例の「37-35」を制したサントリー主将 笑顔の激闘V「終わってほしくない。楽しい時間だった」
バレーボールのVリーグ男子1部プレーオフ決勝が31日、東京・有明コロシアムで行われ、レギュラーラウンド2位のサントリーが同1位のパナソニックを3-0(25-18、37-35、25-19)で下し、2季ぶり10度目の優勝を果たした。
サントリーが10度目V
バレーボールのVリーグ男子1部プレーオフ決勝が31日、東京・有明コロシアムで行われ、レギュラーラウンド2位のサントリーが同1位のパナソニックを3-0(25-18、37-35、25-19)で下し、2季ぶり10度目の優勝を果たした。
タフなシーズンを象徴するような試合だった。第1セットはサントリーが決定力で押し切ったものの、第2セットは激しい打ち合いによる点の取り合い。37-35と異例のハイレベルな攻防を制して勢いに乗り、一気にストレート勝ち。最高殊勲賞にも輝いた大宅真樹主将は「終わってほしくないくらい、楽しい時間だった」と笑顔で激戦を振り返った。
昨年のプレーオフ決勝、名古屋に敗れて3連覇を逃して以来「王座奪還」を目標に掲げてきた。直後の5月に前季のVリーグ王者として男子のアジアクラブ選手権に出場し、日本勢として初優勝。12月にはアジア王者としてインドのベンガルールで行われた世界クラブ選手権に臨み、3位に食い込んだ。
日本のクラブとして初の快挙だったが、その反動は小さくなかった。「精神的にも肉体的にも疲れていた」と山村宏太監督。この日両チーム最多24得点と爆発したムセルスキー・ドミトリーも「今シーズンは世界クラブもあって特にタフだった」と言った。
世界3位を手にした後はチーム力も上がり切らなかった。日程変更で先送りされていた2月上旬のパナソニック戦で連敗。何もできずにストレート負けしたことが「転機になった」と大宅主将は話した。
「あれで、チームは変わった」と山村監督も振り返った。ボールを落とさないなど基本的なことから見直し、チームの意識が再びリーグ戦の王座奪還へ。モチベーションが高まり、集中力が増した。「今日もすごい集中力だった」と指揮官は第2セットの激闘を満足そうに振り返った。
現行のVリーグ最後の覇者は、今秋から新しくスタートする「SVリーグ」への参入を目指す。「まだ読みにくいところはあるが、バレー界にとってもいいチャレンジだと思う」と山村監督。王者の新しい挑戦はすぐに始まる。
(THE ANSWER編集部)