日本卓球界で急成長中の16歳松島輝空 決勝前も相手の動画は「見ない」 TリーグファイナルMVPの裏側
卓球・ノジマTリーグの年間優勝を争うプレーオフ男子決勝が23日、東京・代々木第二体育館で行われ、今季レギュラーシーズン1位の木下マイスター東京が同3位の岡山リベッツを3-1で下した。最多4度目となる2季ぶりの優勝。16歳の松島輝空、戸上隼輔ら日本代表を擁し、盤石の強さを見せた。プレーオフMVP(賞金20万円)には松島が獲得。観衆は2002人。
ノジマTリーグプレーオフ
卓球・ノジマTリーグの年間優勝を争うプレーオフ男子決勝が23日、東京・代々木第二体育館で行われ、今季レギュラーシーズン1位の木下マイスター東京が同3位の岡山リベッツを3-1で下した。最多4度目となる2季ぶりの優勝。16歳の松島輝空、戸上隼輔ら日本代表を擁し、盤石の強さを見せた。プレーオフMVP(賞金20万円)には松島が獲得。観衆は2002人。
第1試合のダブルス(2ゲーム先取)は、東京の篠塚大登&戸上隼輔のパリ五輪代表ペアが、丹羽孝希&ヤン・アンに1-2で敗れるスタート。それでも第2試合はリン・ユンジュがハオ・シュアイを3-1で退け、1勝1敗に戻した。
第3試合は松島が31歳のヤンと対戦した。前日に張本智和を破った元中国代表に序盤はリードを許したが、10-7から最後は強烈なフォアハンドを叩き込み、第1Gを先取した。会場は両者の名前のコール合戦。第2Gは松島が7-10で先にゲームポイントを握られながら5連続得点で12-10と逆転した。しかし、第3Gは開始から9連続失点で3-11。第4Gは強打を連発し、11-6で勝利をもぎ取った。
第4試合は戸上が吉山僚一と対戦。第1Gを11-2で圧倒すると、第2Gも11-8。第3Gもバックハンドが冴えわたり、11-3で優勝を決めた。ベンチに振り返り、両手を広げた戸上。全員で輪をつくり、飛び跳ねながら歓喜に浸った。
松島は「豪華なメンバーの中で出られて、その中で3番で勝利に貢献できて嬉しかった」と喜び。張本を破った前日のヤンの試合は「見ていない。自分のプレーができなくなるので、誰とやる時も動画は見ないです。何も見ずに自分のプレーに集中した」と明かした。「(課題は)フォアハンドの技術もですし、バックハンドも。一つ一つの技術の精度を上げないと、『負けない』という力にはならない」と口にした。
今季は世界ランク6位のリンが年間の半分ほど日本に滞在。松島は「アグレッシブさだったり、練習から精度もある。練習から一球、一球の質が高いことも刺激になりました」と学んだ。今夏のパリ五輪には出られないが、国際大会で経験を積んでいく。「海外の大舞台でトップ10の選手とプレーできて自信になっている。海外の試合は本当に刺激になる」と心待ちにした。