WTTシンガポールスマッシュ

　11日に行われた卓球の国際大会、WTTシンガポールスマッシュの女子ダブルス1回戦で、日本の平野美宇と張本美和のペアが、インドの姉妹ペア、スティルタ＆アイヒカ・ムカルジー組にゲームカウント2-3で敗戦。2月の世界卓球でインドに苦しめられた中国ファンからは、「ますます軽視できなくなった」「日本女子ペアまでやられた」などと驚きの声が続出していた。

　平野＆張本組は8-11で第1ゲームを失う幸先の悪いスタートに。それでも第2ゲームから11-5、11-3と連取して逆転。しかし第4ゲームから6-11、9-11と落として再逆転を許し、敗退。最後は相手の横回転サーブを平野がバックハンドで空振りし、がっくりと崩れ落ちた。

　アイヒカ・ムカルジーは2月の世界卓球女子団体戦にも出場。当時世界ランク155位だったが、グループリーグでは中国の世界ランク1位・孫頴莎を3-1で撃破する番狂わせを起こしている。中国は3-2で辛くも勝利したが、粒高、アンチラバーを使いこなすインド相手に大苦戦した。

　こうした経緯もあり、平野＆張本組の敗戦に中国版SNS「ウェイボー」のファンも敏感に反応。「インドは実に神秘的な国だ。日本女子ペアまでやられた」「インドは何かが凄い」「このインドの女子ダブルス。これを見たら重視せざるを得ないだろう」「インドはオリンピック直前のこの時期に突然出てきたようだが、決して偶然ではない。インドは実力もあれば、技術的に特徴も持っている」などと、インドの最近の躍進に驚きの声が上がっていた。

　世界卓球では、中国女子が6連覇を達成。しかし、決勝の日本戦で3-2と接戦になったこともあり警戒心も高まっている。「世界中が前進している。中国はこれまでの栄光に満足しているのではなく、他者の強さにも学ぶべきだ」「今日の日本の敗戦で、インド女子が中国を相手にしたときだけ力を発揮するわけではないことが分かった。インドの特殊な打法には、間違いなく独特な部分がある」「日本もインドに敗れたことで、インドの起こす波乱はますます軽視できなくなったというべきだ」などと冷静に分析する声もあった。