“40秒間の名演技” 米マイナー三塁手の「最も忍耐強い隠し球」が話題に
話しかけたり、足場ならしたり…40秒に渡る“隠し球計画”の結末は?
何食わぬ顔をして三塁ベースに戻り、走者に声をかけるような仕草を見せたエルツェッグ。しかし、罠に気づいていない走者は手首のバンテージを直すなどして、なかなかリードを取らなかったのだ。
すると、エルツェッグは2~3歩離れ、投手方向に視線を向けた。足場をならすなど迫真の演技を繰り返し、チャンスを待った。そして、いよいよ走者がベースから足を離した瞬間だった。獲物を捕らえるかのように、猛然と走り出した。
異変に気付いた走者は慌ててベースに戻ったが、エルツェッグのタッチが間一髪早かった。走者が茫然とする中、グラブを高々と掲げてアウトをアピール。見事にトリックプレーを成立させた。
最初に送球を受けてから、タッチをするまで実に40秒。通常ならもう少しスムーズに成立しそうなものだが、なんとも忍耐強い名演技によって、隠し球は生まれた。
記事では「盗塁を試みたランナーへのタッチが間に合わなかったエルツェッグは、唯一のリベンジのチャンスを狙い、辛抱強く隠し玉というトリックプレーのタイミングを待った」と説明している。
このプレーはマイナーリーグの公式ツイッターでも公開されるなど一躍、注目の的に。隠し球という戦略には賛否あるかもしれないが、それを遂行するためのエルツェッグの執念は称賛されてもいいだろう。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer