ワリエワ失格&団体銅に納得しないロシアを痛烈批判 金メダリスト「何を考えているの?」
国際スケート連盟(ISU)は30日、北京五輪フィギュアスケート団体で銀メダルだった米国が金メダルに、銅メダルだった日本が銀メダルに繰り上がったと正式発表した。スポーツ仲裁裁判所(CAS)が大会期間中にドーピング問題が発覚したカミラ・ワリエワ(ロシア)に対し、4年間の資格停止処分を認めた裁定を受けてのもの。1位だったロシア・オリンピック委員会(ROC)はワリエワ個人の成績のみを取り消して総合得点54で銅メダルに。ロシア側はこれを不服としているが、カナダの金メダリストは「この人たちはいったい何を考えているの?」と苦言を呈している。
北京五輪フィギュア団体戦
国際スケート連盟(ISU)は30日、北京五輪フィギュアスケート団体で銀メダルだった米国が金メダルに、銅メダルだった日本が銀メダルに繰り上がったと正式発表した。スポーツ仲裁裁判所(CAS)が大会期間中にドーピング問題が発覚したカミラ・ワリエワ(ロシア)に対し、4年間の資格停止処分を認めた裁定を受けてのもの。1位だったロシア・オリンピック委員会(ROC)はワリエワ個人の成績のみを取り消して総合得点54で銅メダルに。ロシア側はこれを不服としているが、カナダの金メダリストは「この人たちはいったい何を考えているの?」と苦言を呈している。
ISUは公式サイトで今回の結果を公表し、「ワリエワは資格停止期間中に行われたすべての大会から失格となり、これには2023年ISU欧州選手権も含まれる。また、彼女は2022年北京オリンピック冬季競技大会の女子シングルでも失格となり、ショートプログラムとフリースケートにおけるすべての個人結果とポイントは取り消され、チーム競技の結果は以下のように再順位付けされることとなる」と説明。4位に入った北京五輪女子シングルの成績も取り消された。
結果的に米国が金メダル、日本が銀メダルに繰り上がったが、ROCはワリエワのポイントのみが取り消され、銅メダルが与えられることに。カナダは1点及ばず4位となった。ロシア側は反発。異議を申し立てる方針であるとの海外メディアの報道に、平昌五輪のフィギュアスケート団体戦で金メダル、ペアで銅メダルを獲得したメーガン・デュハメル(カナダ)がXで反応した。
ISUの発表では、ワリエワの失格がありながらカナダは銅メダルに繰り上がらない。母国を思うデュハメルは「彼ら(ROC)には値しない銅が与えられる。チームのメンバーの1人がドーピングをしていたら、(他のすべてのスポーツでは)そのチームは失格になるのに、ロシアはそれが公平じゃないとまだ思っているの?この人たちはいったい何を考えているの?」と痛烈な言葉を残した。
ISUの決定には、カナダ連盟も公式Xなどで声明を発表。「スケートカナダはISU2022年北京冬季オリンピックのフィギュアスケート団体戦で待ち望んだメダル授与に関するISUの立場に非常に失望している」などと結果について反応し、さらに「スケートカナダはこの件に関するISUの立場に強く反対し、この決定に異議を申し立てるあらゆる選択肢を検討するだろう」と銅メダルを巡って争う姿勢を明らかにしている。
(THE ANSWER編集部)