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那須川天心「ここからという時に終わった」 思わぬ形の初KO、綺麗な顔で会見「ダメージはない」【一問一答】

ボクシングの121ポンド(約54.89キロ)契約8回戦が23日、エディオンアリーナ大阪で行われ、東洋太平洋&日本スーパーバンタム級7位・那須川天心(帝拳)がルイス・ロブレス(メキシコ)に3回終了TKO勝ちした。相手が右足首を痛め、3回終了時に棄権を申し出た。那須川は昨年4月のボクシングデビューから3戦目で初の世界ランカー戦。節目の格闘技50戦目となり、競技転向後初のKO勝ちが懸かっていた。戦績は25歳の那須川が3勝(1KO)、25歳のロブレスが15勝(5KO)3敗1分け。

試合後会見で笑顔を浮かべる那須川天心【写真:荒川祐史】
試合後会見で笑顔を浮かべる那須川天心【写真:荒川祐史】

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 ボクシングの121ポンド(約54.89キロ)契約8回戦が23日、エディオンアリーナ大阪で行われ、東洋太平洋&日本スーパーバンタム級7位・那須川天心(帝拳)がルイス・ロブレス(メキシコ)に3回終了TKO勝ちした。相手が右足首を痛め、3回終了時に棄権を申し出た。那須川は昨年4月のボクシングデビューから3戦目で初の世界ランカー戦。節目の格闘技50戦目となり、競技転向後初のKO勝ちが懸かっていた。戦績は25歳の那須川が3勝(1KO)、25歳のロブレスが15勝(5KO)3敗1分け。

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 まさかの幕切れだった。那須川は2回、左ボディーストレートを数回ヒット。圧力をかけて攻勢に出ると、3回は左ボディーでよろめかせた。ほとんどパンチをもらわず圧倒していたが、3回終了時に相手陣営が棄権を申し出。リング上の那須川は「マジで? 終わり?」と声を出し、不満げな顔を見せた。

 ボクシング転向前の格闘技戦績は47戦全勝(キックボクシングは42戦)。昨年4月のボクシングデビュー戦、9月の2戦目はともに判定勝ちだった。2戦目は初回開始1分と7回にダウンを奪い、最終8回の終了間際にも後ろ向きにぶっ飛ばしたが、宣言したKO勝ちはできず。試合中に左手を骨折し、不完全燃焼に終わっていた。ここまで相手に圧力をかけ、連打を叩き込むなど好戦的なスタイル習得を意識。今回は転向3戦目ながらWBAとWBOで世界バンタム級14位につけるロブレスを相手に迎えた。

 試合後のリングではバンタム級参戦を表明。その後、傷をほとんど作っていない綺麗な顔で会見に出席し、元世界2階級制覇王者・粟生隆寛トレーナーとともに試合を振り返った。

――感想を。

「感想はまあここからだという時に終わったかなという感じ。極論、最終的には相手の気持ちを折ったなという印象です」

――相手は足を痛めたと。気づいたか。4回以降やっていればどんな展開に。

「わからなかったですね。3回にプレスをかけてまとめた時にボディーが入って、めちゃくちゃ効いていた。ラスト10秒前にぐ~って言っていた。次も攻める。セコンドからもそういう指示だった。進化はプレスをかけられるところ。今回は圧力をかけられるようになった。スパーでも無駄な動きをしない。前の手が自分の中でうまくなった。差しあいで誰にも負けなくなった。あとはガード。いつもは避けていたけど、ちゃんとガードして返すことも練習していた」

――右の連発から左ボディーもあった。3回までは狙い通りか。

「狙い通りですかね。しっかり距離を測って、ガードして相手の攻撃を確認して打ち返す。全局面で勝った。だから相手の心が折れたのでは。だから、ロマチェンコ勝ちですかね。技術の手応えについては、これだけをやってきたので、ガードもなんでも全局面で上回るようにやってきた。相手はやってて無理だなって思っていたと思う」

――粟生隆寛トレーナー、評価は。

粟生トレーナー「本人が言っていたように無駄なものがなくなって安定感のあるボクシングになってきたなと。もう少し見たかったけど、あのまま続けていても1、2回で終わる展開。終わるのが早ければ早いほどいい」

――リング上でバンタム級に行くと。

粟生トレーナー「僕と違って減量は上手い(笑)。あまり心配はしていません。今回も順調だった。バンタム級もそこまできつくないと思う。きついけど、大丈夫と思う」

――『KOする詐欺を辞める』と言っていたが。

「とりあえずTKOってことで。やりたいことはたくさんあったけど、進化はお客さんにも見せられた。これじゃ負けないなっていうのを見せられたと思う。煽りでも言ってますけど、徐々に進化していくこと。次はTを抜いてKOで。詐欺撲滅ですかね」

――バンタム級で意識する選手は。

「やるなら誰でもやるという感覚。もちろん世界王者たちは意識するけど、僕はベルトを持っていないので日本でもいいし、東洋太平洋でもいいので、何かにチャレンジしたい。そこからどういう相手というのがあると思う。まずは形として何かないと、外野は『強い奴とやっていない』という。黙らせられるようにしたい。ダメージはないので、このマインドでボクシングをやりたい」

――次戦の時期は。

「2月24日にアマプラがある。ボクシングってあまり知らなかったけど、ラウンド数で興行(に出られるか)が決まっているんですよね? キックは『ねじ込んじゃえ』っていうのがあるけど、興行があるのですぐにはできない。少しだけ休む。前回は4か月空いたけど、もっと早めにやりたい」

――海外デビューの話もある。

「どこでもやれと言われればやる。まだ選べる立場でもない。誰とでも、どことやっても魅せる試合をしたい」

(THE ANSWER編集部)


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