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大谷翔平が教えてくれる「節税の基本」 米紙が経済面で特集した「1014億円契約から学べること」

米大リーグのドジャースと契約した大谷翔平投手の10年総額7億ドル(約1014億円=契約当時)にのぼる契約は、大半が契約年数を終えて以降の後払いというその特異な形態でも話題となった。米国の全国紙「USAトゥデー」では、経済面でこの事象を特集。「一般納税者がショウヘイ・オオタニの7億ドルのメガディールから学べることとは?」と題して“節税術”を伝えている。

大谷翔平【写真:ロイター】
大谷翔平【写真:ロイター】

「USAトゥデー」が、節税術としての年俸後払いに注目

 米大リーグのドジャースと契約した大谷翔平投手の10年総額7億ドル(約1014億円=契約当時)にのぼる契約は、大半が契約年数を終えて以降の後払いというその特異な形態でも話題となった。米国の全国紙「USAトゥデー」では、経済面でこの事象を特集。「一般納税者がショウヘイ・オオタニの7億ドルのメガディールから学べることとは?」と題して“節税術”を伝えている。


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 大谷の契約は、契約期間の10年間は年200万ドル(約2億9000万円)を受け取り、次の10年間は年6800万ドル(約98億6000万円)を受け取るというもの。計算上、ドジャースの年俸総額が減少することで、より柔軟な補強戦略をとれるとして話題となった。山本由伸投手との契約が可能だったのも、この支払方法があってこそだという。

 そして記事は、節税術としての後払いに注目している。大切なのは「収入を分散させる」という点だ。「収入を繰り延べることでオオタニは節税の基本原則を実践している。時間をかけて収入を分散させるということだ」という専門家の声を紹介している。

 セントルイスの公認フィナンシャルプランナーであるコリン・デイ氏の「もしオオタニの契約がドジャースでプレーする期間のみのものだった場合、彼は多額の連邦税と州税を払うことになっていただろう」というコメントを紹介。米国政府は最高所得レベルの所得者に最も高い税金を課しており、2024年では60万9350ドル(約8837万9000円)を超える個人所得に、最高税率の37%が適応されると指摘した。

 さらに、この税構造は市民の収入には大幅な急増はないものとして設計されていると指摘。米国の所得税申告書作成ソフト「TurboTax」社の税務専門家でもある公認会計士は、中高所得層の米国人にとって給与支払いの繰り延べという選択は「節約につながる可能性がある。追加収入によって、より高い層の税金帯に引き上げられる場合はなおさらだ」と話したという。

 また、州ごとに税率の異なる米国では「多くの専門家が、オオタニの後払いをカリフォルニア州の重税を避けるためだと推測している」という声もある。注目すべきは「税率の低い州でのリタイアを検討する」点だという。

 記事によると、ロサンゼルスのあるカリフォルニア州は全国でも比較的に税率が高く、2023年には最高所得者層の最高税率は13.3%に達している。セントルイスの公認ファイナンシャルプランナーのデイビッド・フォスター氏は「オオタニの契約から学べる最高の節税術」として「税率の高い州で収入を得ても、税率の低い州で収入を受け取れば、税金額の違いが大きくなる可能性があるということだろう」と語ったという。

(THE ANSWER編集部)


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