日本レスリング界の世代交代が顕著 清岡幸太郎ら、来夏パリ五輪へ全日本で台頭した若手たち
来年のパリ五輪に向けて、日本レスリングに若い力が台頭した。五輪予選を兼ねた全日本選手権が24日まで東京・代々木第二体育館で行われ、五輪出場枠を獲得していない男子フリースタイル、グレコローマン各4階級の予選大会出場選手が決定。東京五輪組に代わって若手が活躍するなど、一気の世代交代を印象付けた。
レスリング全日本選手権
来年のパリ五輪に向けて、日本レスリングに若い力が台頭した。五輪予選を兼ねた全日本選手権が24日まで東京・代々木第二体育館で行われ、五輪出場枠を獲得していない男子フリースタイル、グレコローマン各4階級の予選大会出場選手が決定。東京五輪組に代わって若手が活躍するなど、一気の世代交代を印象付けた。
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大会を振り返った日本協会の赤石光生強化本部長は「大学生が活躍するなど、新しい力が出てきた。パリ五輪に向けて期待は大きい」と話した。フリースタイル65キロ級では東京五輪金メダルの乙黒拓斗(自衛隊)が準決勝で敗退。その乙黒を破った清岡幸太郎(日体大)が来春のアジア予選、世界最終予選でパリ五輪切符獲得に挑む。
フリースタイル97キロ級では19歳の吉田アラシ(日大)が、グレコローマン67キロ級では22歳の曽我部京太郎(日体大)がパリ五輪挑戦権を獲得。4大会連続五輪出場を狙った高谷惣亮(拓大職)を決勝で破った石黒隼人(自衛隊)ら予選に挑む8人全員が五輪未経験というフレッシュな顔ぶれになった。
6階級中5人が代表に内定している女子も新旧交代が顕著。東京五輪代表6人のうち、連続出場するのは50キロ級の須崎優衣(キッズ)だけ。他の4人はいずれも現時点で大学生で、唯一代表選手の決まっていない68キロ級の代表は世界選手権5位の石井亜海(育英大)と尾崎野乃香(慶大)の大学生同士が年明けのプレーオフで争うことになった。
東京五輪の経験者は男女合わせてわずか3人。東京五輪金メダリスト5人のうち4人がパリ五輪代表争いから脱落し、出場権を手にしたのは須崎だけ。東京五輪の時は女子最年少だったが、パリでは最年長。「連覇ができるのは私だけ。勝つのが使命」とチームを引っ張る意気込みを口にした。
経験の浅い若手が多いだけに「もちろん、不安もなくはない。ただ、それ以上に期待が大きい」と赤石本部長。すでに東京五輪と同じ12階級で出場権を得ているが「目標は全階級出場」と残る8階級でも予選を突破しての出場を目指す。「ベテランを力で上回って、いい形で若手が伸びてきた。パリまでにさらに強くなってほしい」とメダルラッシュを期待して話していた。(荻島 弘一)
(THE ANSWER編集部)